太宰姉の苦悩。

弟の後悔。 ページ5

太宰「姉さん。まだ、あの時の事怒っているよね。」



「んー？ぜんぜん？おかげで彼にも会えたしね。」



太宰「彼？」



太宰の顔がより顰められる



「うふふ、一目惚れって奴？」



修華はさらにご機嫌そうにくるくると周りながらいう。



太宰「へぇ？」



太宰が興味深そうに聞く。



？「太宰さぁぁぁん！」



遠くからおそらく修華を呼ぶ修華の部下の声が聞こえる。



樋口「あれは凛の声？」



「あ、そろそろ帰らないと蓮に怒られてしまう！」



芥川「貴方、仕事から抜け出してきたんですね？」



「ある程度終わらせて、キリのいいところで抜けて来たから大丈夫だと思ったんだよね。」

「ま、そう言う事だし、これ以上長居するとそこの兄妹が危ないんじゃないかな？」



太宰「っ…」



「そう言う事で、また会ったら。」ニコ



そう言って修華が芥川達を連れ、その場から離れてすぐ



ダダダダダッ



凛「太宰さぁぁぁーん！」



蓮「待て、コラ！」



「あ、凛と蓮だ。」



バッ



「おっと。大丈夫かい？凛。」



飛び込む様にして抱きつく凛を、軽々と受け止める修華。



凛「大丈夫です！」



蓮「こら、凛！太宰さんを困らせるな！」



「蓮もご苦労だねぇ。」



蓮「太宰さんも、何処か行く時は一言言ってください。」



「ごめんごめん。」



蓮と凛。歳の差兄妹だ。兄の蓮が35歳、妹の凛が19歳。


蓮は治が居た時からの部下で、異能力はないが頼りになる。

凛は後から兄を追ってポートマフィアに入り、凄く私に懐いてくれている、お転婆な肉体強化の異能力者だ。

ちなみに親はポートマフィアに殺された、と言うか私が殺した。裏切り者だったからね。

本当は一家皆殺しのところを私が森さんに頼んで、助けた。




さーて、時間差だが、何故私はポートマフィアに残っているか疑問だろう。


ま、簡単に言うと物語冒頭の姉弟喧嘩は、織田作君が死んだ後すぐに起こった事であるからが原因の一つだ。


まぁ、もうひとつは後々…


喧嘩の原因は、治の八つ当たり。


うーん。これで、さっき怒ってないって言えたのは、自画自賛したい所だ。

もし、もう一度



治「本当に怒ってない？」



と聞かれたさいには、こう答えて居ただろう。



「言わせないでくれない？」



とね。

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