必要が有れば。 ページ21
その瞬間だった。敦は何かの物体が過ぎる風を感じた。
鍵を受け取ったはずの谷崎が横に居ない。
後ろに大きな影があり、振りかえるとアンが既に谷崎の体を掴んでいた。
モンゴメリ「ひとりめ捕まえた☆」
彼女は愉快そうにお茶目に言った。
奥の扉から無数の人形の手が伸び、谷崎を奥の部屋へ引きずり込む。
谷崎「あぁあああああ」
敦「谷崎さん!!」
奥の扉は人形の手と共に谷崎を呑み込んだ。
無機質に扉の閉まる音がする。
谷崎の叫び声が敦を恐怖のどん底に突き落とす。
扉の前には谷崎青年が捕まる直前に投げたと思われる鍵がきらりと光っていた。
モンゴメリ「またお友達が増えちゃったわ!嬉しいわねアン!」
二人とは対照的にモンゴメリ少女は上機嫌でアンに話しかける。
あまりの速さに絶句する敦。
モンゴメリ「なあに?まだ欲しいの?それじゃあ……」
勝ち誇った笑みを浮かべるモンゴメリと目が合う。次の狙いは自分だと瞬時に察した敦。
森「修華ちゃん。君はどうするんだい?」
ふと、森がこそっと喋り掛けてくる。
「どうするも何も、此処で彼らが勝つのを待ちながらデータをとります。」
森「へぇ。太宰君が肩入れしている人虎君を助けに行くのかと思ったよ。」
「まぁ、その必要があったら私が彼女を殺しますけどね。」
森「流石修華ちゃん。頼もしいよ。」
「まぁ、私がいなくてもどうにか、なりそうですけどね。」
森をジト目で見る修華。
そして、また敦青年の方に目を移すと。
アンの巨体が敦青年に迫っている。
が、敦青年は異能力を使い人間離れした素早さで、交互にアンを室内の家具を使いながら避け続けて居た。
モンゴメリ「すごいすごい軽業師みたい!もっと見たいわ!」
モンゴメリ「貴方、元孤児なのですってね」
モンゴメリ少女が口を開いた。その視線は敦に向けられている。それまで敦を追いかけていたアンの動きが止まる。
私も、敦青年の事もモンゴメリ少女の事も粗方調べてある。
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果林糖(pixivの方に揃えました。)(プロフ) - 雪うさぎさん» デットアップルは、めっちゃ一瞬ですけどね。 (4月19日 23時) (レス) id: b9e38a5313 (このIDを非表示/違反報告)
雪うさぎ - デットアップルだー!!!!!!楽しみすぎます!更新頑張ってください! (4月19日 16時) (レス) id: b0525d6ec0 (このIDを非表示/違反報告)
こちら名無し - うっわ。。。めっちゃ楽しみです、、、頑張ってください!!!! (3月1日 19時) (レス) @page40 id: bbcbdad659 (このIDを非表示/違反報告)
零奈(←履歴を消したバカ)(プロフ) - せなさん» 暗くなり過ぎない様に意識してるのでそう言って貰えて嬉しいです。 (1月22日 7時) (レス) id: b9e38a5313 (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - 待って待って今から読むんだけどなんか、二度目はなくってよって書いてて吹いた笑 (1月21日 22時) (レス) id: fdd34e7dad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零奈 | 作成日時:2024年1月13日 0時