太宰姉の苦悩。

裏切り者が多い理由。 ページ12

「そんな事言う訳ないじゃないですか…あ、傷の方は大事の臓器は避けて打ったので死にはしませんので、安心してくださいね。」

「あぁ、あと、組織まで調べはついて居るんです。」



修華は懐から何枚かの写真を出す。

そこには、とある組織の幹部と思われる人物に裏切り者の男が書類を渡して居る所だ。



「これ、貴方ですよね。」



裏切り者「っ！」



紅葉「聞いておらんぞ、その話と証拠。」



「いやぁ、今日の朝頃分かって、治が捕まった事で浮かれて忘れてました。」



修華は、さして悪気なさげに言う。



「まぁ、私は、拷問等の汚れる奴は嫌いなので尋問となりますが…念の為、早めに素直になった方がいいですよ？」



裏切り者「…書類をコピーして金を貰っただけなんだ。本当にそれだけで相手の事なんか全く知らないだ！」



「はぁ、そもそもなんでバレないと思ったんですか？」



修華は呆れた様に言う。



裏切り者「たったの紙切れ一枚、二枚…」

裏切り者「アンタだって弟のイエスマンで、そんな奴が、どんなに弟を真似したって変わらないと思ったんだよ！」



男は、段々とやけになったのか、修華を舐めてるのか声を笑わせながら言う



「それは…私が舐められて居ると言うことでしょうか…」



裏切り者「はっ！そりゃーそうだろ！お前の所の部下は何故か裏切り者が多い！なんでだろうなぁ！」



そばで、修華を見て居た蓮が苛立ち男を殴ろうとする。



「蓮。待ても出来ないの？」



修華の静かな冷えた声で蓮は止まる。



蓮「申し訳ありません。」



「太宰治。元ポートマフィア最年少幹部、裏社会最強の双黒の片割れ…」

「弟には、足らないけど、側近でしたし、私そこそこなんでも出来るんです。」



裏切り者「それがなんだよ！」



修華「…」



蓮「なぁ、お前何故修華さんの部下に裏切り者が多いかわかるか？」



修華が呆れた様に何も言わないと、蓮が裏切り者に声をかける。



裏切り者「そりゃ舐められているからに決まっているだろ！」



蓮「違う。裏切り者が多いのは、修華さんの所の裏切り者摘発率が高いからなんだよ。」



裏切り者「っ！」



つまりは、発覚している裏切り者が多いと言う事だ。スパイなんて何処の組織にだっているだろう。

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