好きなのに

占拠 ページ29

草「えー、この学園は我々、吠舞羅が占拠しましたー」
　「我々は抵抗しないのなら、君たちに危害を加えるつもりはありませんー」
　「我々はちょいと、友達を探しとりましてね」
　「友達が見つかったら退散させてもらいますー」
　「しばらくの間協力したって下さい」


こんな奴らに協力する奴なんていないだろう(笑)

これは建前だ

貴「出雲兄、私も行っていい？」
草「いや、お前は残っといてくれんか」
貴「え、うん、わかった」

なんかすることあったけな？

しばらくすると、尊兄はどこかへ行き、アンナもそのあとについていってしまった

草「A！ちょっと行こか」

なんて、出雲兄に連れられる

草「ええ御身分やな」

たどり着いたのは尊兄がいる場所

ホントにいいご身分だ

草「臣下が駆けずり回ってんのに王様はずっとふて寝か」
尊「王ってのはそういうもんだろ」
貴「うーん…、尊兄の王様像は間違ってるかなあ…」
草「ま、別に一緒に働けとは言わんけどな」
　「待っとるんか」
尊「ああ」
草「来ると思うか」
尊「ああ」
草「ま、しがない凡人はその前に捕まえられるよう努力しますわ」
　「…十束と初めて会ったときはこのガキ、足りないんかと思ったよな」


出雲兄・・？

まあでも、

貴「触るな、危険って感じだった尊兄になれなれしかったね」
草「王様の家来になるとか抜かして、なのに、お前は文字通り本物の王になってしもた」
　「皮肉な話やな」

ふっ、と出雲兄が笑う

悲しそうな笑顔だった

どうしてそんなカオをするのか、その時の私にはちっともわからなかった」

王→←king

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