好きなのに

始まり ページ11

私は朝、早くに起きると髪を念入りに梳かした

いつもは適当に梳かすはずなのだが、今日はより一層可愛く見えるように謎の工夫を凝らした

(全国のおしゃれ好きの女子のみなさん、ごめんなさい)

いつもより、全てを丁寧にした

制服のスカートもクシャっとならないように着た

ブレザーにもアイロンをかけた

タイをきちんと結んだ

なんか、似合わないな

鏡の前に立ってみて、ふと、そんなことを思った

けど、今日だけはらしくなくていいや

鏡の中の私に私は微笑む



学校に着いた私はソワソワしながら席に着いた

はたから見たら結構な変人さんだよ

あ、いつも変わってるか(笑)

猿比古は…

良かった、まだ来てない

ン？

何がいいんだ？

どっちにしろ、いつ告白したらいいんだろ…

そういうのってタイミングって大事だったりする？

調べようとして端末を手に取った瞬間、メッセージが届いた

美咲からだ

八田今日、三人でかえろーぜ決心した

Aいいよ、猿比古は?

八田いいってさ

八田校門集合にするか?

AOK

八田ってのは口実でさ

八田今日、告白するつもりなんだろ?

Aなんでわかったの!?

八田お前って、単純じゃん?

八田決めたら一直線だし

八田協力してやるよ

Aありがとう

美咲は優しいんだなて改めて思う

頑張らなくちゃ

私はそう、決心した

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