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彼の名前は望というらしい。
苗字を聞くと"教えられへん"の一点張りで彼が教えてくれた個人情報といえばそれくらい。
まぁ、暮らしていくうちに教えてくれるだろう
「望〜これなんかどう？」
望がうちに来た翌日、日用品を買いに来た。
目の前には色とりどりのお皿が並んでる
これで統一100円なんて凄いよな、と来る度に私は感心する。
「あ、これにしよ」
望は真っ白のお皿にピンク色の桜が描かれたお皿を取り、まだあまり物の入ってないかごにそのお皿を入れた。
いざ望の隣に並ぶとやっぱり彼は背が高くてそこら辺に吊らされてる広告に届いてしまいそうだ。
「お母さん！！これ買ってぇ！！！」
店内で小さな男の子がガラクタの前で買って！買って！と駄々を捏ねてる。
それに対してお母さんは周りに申し訳なさそうにしながら頭を下げ、男の子はそれでも聞かなくて、より一層動きが激しくなっていく
私も小さい頃妹があーしてるのをよく見てたなぁ
パリンッ
____「やめて！！物に当たるのはよしてよ」
____「うっせぇ、黙ってろ！！！！」
____「っっっいたっ」
「A…、A？？？」
「ん？あ！ごめん、ぼーっとしてたね」
ふふ、と誤魔化すように笑ってから店員さんが男の子の落としてしまったお皿を片付けているのを横目に望とレジの方に向かった。
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作者名：萩 | 作成日時：2020年7月6日 17時
