MTC27 ページ28
警備員の男「い、いや。あんたたちには世話になったし、役に立てればと思ってたけどよ俺は本当になんにも知らねぇんだ。ただ……前にも言ったろ。賃金がいやに高いんだよ。薄々危ないことに関わってんじゃねぇかって気にはなってたんだ」
理鶯「仮に、その倉庫で違法なことが行われていたとしても、お前が悪いわけではない。今後もお前には、小官たちができる限り力を貸そう。世話になったのはこちらも同じだからな」
「そうだろう、銃兎、A」
銃兎「ええ。これからも貴方が協力してくれるなら、ですが……」
『そうですね』
警備員の男「も、もちろんだ。何かわかったことがありゃ、知らせるよ」
『そういうことなら、いいでしょう。では、よろしくお願いしますね』
警備員の男「じ、じゃあ、俺はこれで……」
理鶯「ああ、わざわざ来てもらってすまなかったな。また何かあれば、ここに来るといい。小官たちも頻繁に顔を出すようにしよう」
警備員の男「わかったよ。それじゃ……」
銃兎「……さて、色々気になることはありましたね。まず、夜間の警備に何かあると睨んで話を聞き出してくれたのは、助かりましたよ。理鶯」
理鶯「ただの倉庫に夜勤というのがどうにも引っかかってな。見当違いではなかったようで、安心したぞ」
銃兎「ええ。まさに私たちが知りたい情報でした。ただ、予想とは外れているかもしれない、という不安が出てきましたが」
『少しだけね』
理鶯「どういうことだ?」
銃兎「私は【ヨコハマ第8倉庫】で行われているのはドラッグの取引だと思っています。爆破事件も、それに絡んだものだろうと。しかし、それにしては荷物が大きすぎるんですよ」
理鶯「コンテナを運んでいる、と言っていたな」
銃兎「ええ。運搬用のトラックも出入りしていると言っていました。ドラッグの取引にしては目立ちすぎます」
優「別の違法取引とか……?」
『ええ、その可能性もありますね。いずれにしろ、詳しく調べを進めていく必要はあると思いますけど……』
銃兎「私はもちろん、職務の一環としてドラッグの件を追っていますが【MAD TRIGGER CREW】として重要なのは【倉庫の爆破原因】と【それが左馬刻とは無関係であることの証明】です」
『私は管轄外で調べていきますが、そこで取引されていることがなんであれ、爆破事件と関係してくるものであるなら暴いていく必要がありますね』
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作者名:紅玲 | 作成日時:2020年11月7日 13時