MTC10 ページ11
左馬刻「たかだか数日、俺が居なかったぐらいでうろたえてんじゃねぇよ」
ヤクザA「す、すいません……」
左馬刻「……今回の件、どうせオヤジにも話がいってんだろ？」
ヤクザB「は、はい……つい、心配になって」
左馬刻「オヤジのとこにはあとで顔出しとく。……お前ら今日はもう帰れよ。ロクに寝てねぇんだろ」
ヤクザA「……！ありがとうございます！」
ヤクザB「騒いですいません……！」
左馬刻「いいからとっとと行け」
ヤクザA「はい！」
ヤクザB「失礼します！」
タタタ、ガチャ……タタタ……
何かと左馬刻っていい奴だよね
本当はヤクザやる柄じゃないと思うんだけどなあ
左馬刻「んで、銃兎よぉ……。そろそろ説明しろや。何隠してやがる。あとAも知ってることがあんだったら言えよ」
理鶯「そうだな。突然の心変わりの理由については小官も知りたいと思っていたぞ」
優「自分も知りたいです」
銃兎「もとより説明するつもりでしたよ。ですが、確証がつかめなくてね」
『私も調べてる限り、少しあやふやな点がいくつかあって。』
銃兎「私たちは左馬刻にも理鶯にも、調べがつくまで動くのは待て、と言ったつもりだったんですがいまの状況を考えるとうまく伝わらなかったようですねぇ」
左馬刻「テメェは事件を調べるのはやめろ、の一点張りだったじゃねぇか。そんなんで何を伝えようっつーんだよ」
銃兎「お前は説明しようとするたびに【ふざけるな】だのなんだの言ってまともに話を聞こうとしなかっただろうが！」
理鶯「小官にもきちんとした説明があった、とは言い難かったように思う」
銃兎「それは……理鶯に話をしようとすると【軍人がどうこう】という方向に話が逸れてしまってまともに会話にならなかったからで……」
『私も理鶯に伝えてくれって銃兎に言われて連絡したけど、軍人の話に逸れていって話ができなかったんだよ……』
銃兎「ですから、これからきちんと説明します」
理鶯「そうか。どうやら小官は黙って話を聞いていたほうが良さそうだな。すまない、続けてくれ」
銃兎「わ、わかりました……。では順を追って話しますよ。まず、【ヨコハマ第8倉庫爆破事件】について捜査を止めるように上から圧力が掛かりました」
左馬刻「圧力？テメェらがそんなもんに屈するタマかよ」
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作者名：紅玲
| 作成日時：2020年11月7日 13時
