通電 ページ24
心音がうるさい。
足音がうるさい。
間違いなく、ジョゼフはこっちに来ている。
せめてノートンさんが回復するまでの時間は稼がないと。もしかしたらナワーブさんと2人でレッドカーペットの方のゲートで出られるかもしれない。
だから、私が頑張らなくちゃ。
なるべく彼らから離れようと、教会を経由しながら小屋の方へ向かう。
『...っ!』
30秒ほどであっさり捕まってしまう私。
それでもノートンさんから距離は稼げたから、多分彼は大丈夫...。
『あ...!ま、待って...!』
するとジョゼフは瞬間移動でノートンさんたちのゲートの方へ行ってしまった。
ノートンさんはダウンしてしまう。最悪のパターンだ。
ノートンさんが脱落して、自己治療も終わらない私は、戻ってきたジョゼフに近くの椅子に座らされてしまう。
距離をとることばかりを考えていたから、きっと救助に負担がかかるだろう。私のことはいい...。ありがとう...。
ジョゼフがゲートの方へ向かったため、誰もいなくなった目の前の景色をぼんやり見て、せめてナワーブさんだけは...と半ばお祈りモードに入っていたときだった。
「よっ!」
快活なその声にハッとして顔を上げる。
私の目を見たナワーブさんは少し驚いた顔をしたけれど、すぐにまた笑顔に戻った。
「よし、戻ってくる前にちゃっちゃと逃げるぞ。ゲートはどっちも開いてるんだ。Aが時間を稼いでくれたおかげだ」
歯を見せて笑うナワーブさんは素早く私の縄を解き、手を取って走り出した。
なんだろう、とっても心強くて優しい。
思わず涙が出てしまいそうになった。
引っ張る強さは少し強引だけど、この速さで走れば2人で脱出出来そうだ。
「...大丈夫か?」
『え、うん』
ナワーブさんは時折私の手をみながら心配そうな顔をする。
ボロボロな私たち2人は、やっとの思いでゲートをくぐった。
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怜(プロフ) - 沙羅さん» ありがとうございます!!沙羅さんのコメントが嬉しくて私も毎回栄養補給させて頂いてます(?) 他作品の方はこれからも続くので、どうか末永くよろしくお願いします...! (2020年6月25日 0時) (レス) id: 6fe8036f83 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 完結おめでとうございますとお疲れ様です…!どんな結末になるんだろうと色々妄想(?)してたのですが、ちょっと切なくて甘い感じ、好きです…!今回も栄養補給させて頂きました(エヘヘ)、ありがとうございます…!!喫茶店の方も楽しみにしてますね! (2020年6月24日 21時) (レス) id: 3aa856ffa1 (このIDを非表示/違反報告)
?mi?(プロフ) - ゆったり更新で大丈夫ですっ!気長に待ってますっ!! (2020年6月17日 4時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - ?mi?さん» ありがとうございます...!ゆったり更新ですがどうかよろしくお願いします! (2020年6月16日 18時) (レス) id: 6fe8036f83 (このIDを非表示/違反報告)
?mi?(プロフ) - 続きめっちゃ楽しみにしてますっ!! (2020年6月16日 3時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怜 | 作成日時:2020年6月6日 16時