7-4 ページ34
後ろから抱きしめられた。
A「ふる、、、、や、、、、?」
降谷の顔が見たくて振り返ろうとしたが、それを阻止するかのようによりキツく抱きしめられる。
降谷 「あぁ。今まで素っ気ない態度をとって悪かった。
でも今、降谷零としてAに会うわけにはいかないんだ。理由も今は教えることができない、、、。
だから、待っていて欲しいんだ。俺がお前と普通に過ごせる日が来るまで。何年先になるかは分からないが、、、。
その時は絶対、絶対に迎えにいくから、、、。」
何かを絞り出すように、彼はそう言った。
顔は見えないが、きっと彼もさっきの私と同様に弱々しい表情をしているのだろう。
A 「うん、待ってる。
何年先になろうとずっと、ずーっとその日を待ってる。」
彼の手に私の手を重ね、そう答えた。
彼はフッと笑い、自分のおでこを私の肩にグリグリと押し付けた。彼の柔らかい髪が首に当たってくすぐったい。
その事を彼に伝えても気にせず続け、少し経つと再び強く抱きしめられた。
・
しばらくの静寂の後、ようやく降谷は私から離れた。
振り返るとそこにいたのは安室透だ。
安室 「またいらして下さいね、Aさん。」
彼の切り替えの速さに、思わず笑ってしまう。
A 「えぇ、来ます。絶対に。
失礼します、安室さん。」
そう言って、私はポアロを出た。
13人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:rei178 | 作成日時:2021年2月21日 12時