かつて死んだ彼女の名前【鬼滅の刃】

弐 ページ22

『....あの!これから任務ですか?』


話を変えようと煉獄に話を振る。

すると煉獄はそこに座り話し始めた。

なんでも汽車に乗った人間が駅に降りずに消えてしまっているらしい。

強い鬼が関わってるといわれている。

それで柱である彼が行くらしい。


『はぁ....それは大変ですね』


｢うむ!それでは俺はもう行くとしよう!｣


煉獄はそのまま出ていく。

響凱も四月一日も嫌な汗をかいてしまった。



午後。後藤がまた依頼を持っていた。

隣町に病気が流行っているらしく、それに効く薬を持ってきて欲しいとの事。


『隣町....随分と遠いですね』


隣町には汽車に乗らないといけない。

まさか....と思いながら響凱と共に汽車に乗り込んだ。


｢うまいうまい!!｣


『.....』


これは何かの予兆なのだろうか。

本当に会いたくもない人に今日はよく会った。

しかもすぐに煉獄は存在に気づいてしまう。


｢能面の葬儀屋!また会ったな!｣


『本当ですねー。今日はよく会います』


お面の下では珍しくしかめっ面だった。

するとまた聞きなれた声が聞こえる。


｢四月一日さん!それに...煉獄さん｣


竈門炭治郎だった。

煉獄も彼とは知り合いらしい。


『竈門さん。お久しぶりです』


｢はい!｣


｢竈門少年は彼女と知り合いなのか!｣


｢藤の屋敷でお世話になって...｣


炭治郎は煉獄の隣、響凱と四月一日はその向かい側に座る。

するとだいぶやつれてクマのある車掌が切符を切ろうとやっと来る。

切符を切ると.....なぜかまぶたが重く眠くなってきた。





『え?』


ここはどこでしょうか？

私は...寝てしまって..そこから....

どうしたんでしたっけ?


｢Aさん!稽古をしてくださいますか?｣


下から声がする。

幼いのに流暢な敬語を使うなと感心する。

だけど、あなたは誰でしょうか?

私はいつも(･･・)のように剣を教える。

子どもは覚えるのが早かった。きっとすごい剣士になると思った。


私は────────


誰?



夢を見せてもらうため、男は彼女の核へと向かう。

暗闇をずっとずっと歩き続けると────


そこは彼岸花の花畑。

彼岸花は普通に見れば少し不気味な花だが、こうして花畑としてみると幻想的だった。

吸い込まれそうなほど綺麗な夜空に大きな月が顔を覗かせる。

ずっとここにいたいと思うほどに綺麗だった。

そして、そこには着物を来た女性がいた。

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