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dream:13 ページ14

「総悟の言う通り、私は…百目鬼Aだよ」

「なんで…、あんたが俺の夢に出てくるんでィ」

「さあ? 夢ってそういうものでしょ?」


Aは笑ったが、俺はその言葉を鵜呑みにはできない。

「この夢は、他の夢とは違うんでィ。つーか、こんな会話してる時点で普通じゃねェ」

「あ、確かに」


なんなんだ。ふざけてんのか? こいつ。


「でもそういう不思議な夢を見ちゃうのが総悟なんでしょ?」

「意味わかんねぇこと言ってねぇで、本当のことを話しなせェ」



…この夢も本当に不思議だ。

前は、俺の意識と違うところで、
夢の中の『俺』が答えていた。

だが今は、正真正銘俺の意識で喋っている。


「話したところで、信じてくれる?」

「あぁ」


肯定した俺を真っ直ぐに…まるで品定めするように見つめ、Aはまた語りだした。


「十四郎に聞いたと思うけど、私は去年、事故で死んだ」



淡々と話す彼女には、感情と言うものが感じられなかった。

不思議な、感じだった。


「私は高校に入ったばっかの頃から、総悟のことが好きだった。
でも一度も話せやしなくて。
…それが未練になってしまった」

「つまり成仏できなかったと、そういうことですねィ?」

「うん。そして霊となった私には、ある能力があった」


能力だと?

死んでから実態のないそいつに能力が宿るなんて、信じられねぇ話だが…。


「人の夢に入る能力」

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美悟(プロフ) - 勉強&学校崩壊しろ!さん» この作品は特に儚さを意識していたのでそう言っていただけて嬉しいです。とても素敵なコメントありがとうございます。最後の言葉にお心遣いを感じ温かい気持ちになりました。頑張ります! (2020年10月17日 2時) (レス) id: 009face520 (このIDを非表示/違反報告)
勉強&学校崩壊しろ!(プロフ) - とても感動しました。他の作品も読ませてもらいます。儚く、美しいお話で、涙が出てきました。これからも、頑張ってください。(色々なことを) (2020年9月16日 21時) (レス) id: 5d107772f4 (このIDを非表示/違反報告)
美悟(プロフ) - ミウラさん» 完結から6年経ちましたが、今でもこんなにあたたかいコメントをいただけて本当に嬉しいです。こういった作品は読み手がいて、読み手が何かを受け取って初めて本当の意味で完成するものだと思っています。読んでくださりありがとうございました! (2020年7月29日 3時) (レス) id: 009face520 (このIDを非表示/違反報告)
ミウラ(プロフ) - 本当に大好きです。小説を書いてくださってありがとうございます。なんとも言えない素敵な、あたたかい気持ちになりました。 (2020年7月26日 12時) (レス) id: 3103cb23ea (このIDを非表示/違反報告)
美悟(プロフ) - 抹茶アイスさん» 一番ですか!?嬉しすぎます!笑 期待にお答えできるよう、他の作品も頑張ります!! (2014年4月3日 12時) (レス) id: 208c26a926 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美悟 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sadomayo/  
作成日時:2013年9月29日 8時

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