＊ ページ31
正門「…お前、何でそんな淡々と言えんねん」
小島「俺は客観的に物事言うてるだけやで？」
正門「そうかもしれんけど！…けど、もうちょい、言葉があるやろ」
小島「じゃあ俺が誠也くんとリチャくんに「絶対見つかるで」って言うたらほんまに見つかるんか？」
彼は調子を崩さない。相も変わらずへらぁと笑ったまま、正門に問う。
小島「まっさん、無駄に人情あるからなぁ、誠也くんの事ほっとかれへんのやろ。けどまっさん、現実は厳しいもんやで。いつか知らなあかん事、どのタイミングで知るか、ってだけ」
正門「お前は何とも思わんのか」
小島「何が」
正門「誠也くんが必死に探してるん見て。何も思わんのか。助けたいなぁ、とか、夢みたいな事かもしれんけど叶えてやりたいなぁ、とか。そういう事」
正門の台詞に、小島はクスクスと笑う。
正門「何がおかしいねん」
小島「そんな怒りなって。…なぁまっさん、今まで一緒に過ごしてきて、俺がそういう事思う人間やって、ほんまに思うんか？」
正門「…そうやな。お前は人間性欠落しとるわ」
小島「ハハハ！」
短くなった煙草を窓の外へ投げ捨てて、窓が閉められる。
雨が叩きつける音だけが車内に響いた、と思いきや、小島はいきなり芝居の前口上のように言葉を連ねた。
小島「そうやなぁ、確かに俺にはまっさんみたいな人情は持ち合わせてへんかもしれん。けど残念ながら俺は人間や、きーっちり心臓も動いとる、怪我したら血も出るし、いつかは死ぬ。人情溢れる「それ」だけが人間性とは限らへん。俺とまっさんは、ただの意見の相違や」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 536人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みるく飴(プロフ) - 前の作品から湊都さんの作品が大好きでした！ずっと読み終わってははじめから繰り返して読んでいます。また読めるなんて、すごく嬉しいです！！更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2020年9月2日 21時) (
レス) id: 77a90c92a1 (このIDを非表示/違反報告)
MaKoto(プロフ) - ３〜４年前、湊都さんの作品の虜になっていたものです。世界観がすごく大好きでした。それがまた読めるなんて。あいつらがメンバーを引き連れて私の青春を再び持ってきた！と言う気持ちでいっぱいです。湊都さんおかえりなさい、と言わせてください（;;） (2020年9月1日 17時) (レス) id: 6b870afe19 (このIDを非表示/違反報告)
fuotomi(プロフ) - はじめまして。私はSnowManとジャニーズWESTのファンですが関西jr.ではAぇgroupを応援しているのでAぇgroupのドリーム小説を書いてくれて嬉しいです。更新頑張ってください。 (2020年9月1日 0時) (レス) id: a747352775 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：湊都 | 作成日時：2020年9月1日 0時
