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体調不良と伝え、仕事を休んだ翌日、まだ微妙に感じる腰の痛みに複雑な気持ちになりながらも、いつもより早く出社して仕事に取り組んだ。


派遣の子も今日からで、後輩の渡辺の仕事を引き継がせることになっている。渡辺には二階堂の仕事を、二階堂には俺の仕事を。

全部が全部そういう訳には行かないけど、凡その変更を決め、少しずつ、いなくなる準備をしていくんだ。



多分、昨日の朝礼で何となくの話は通っていて、出社してきた二階堂に朝一番で、

「引き継ぎってどういうこと!?」

なんて詰め寄られる。もちろん本当のことを言う訳にはいかないし、滝沢くんにも俺が言うまで黙っててと伝えてあるから、適当にお茶を濁して

「新規で大口決まりそうなんだよ、俺はそっちに専念するから、頼むよ二階堂。あ、11時から引き継ぎの挨拶だから準備しとけよ」

と、話を上手く摩り替えて何とか逃げ切る作戦に出た。
納得していないようだけど、仕方なく準備を始めた二階堂を横目に、自分の仕事を片付けながら、あと2週間と少しで去るこの場を目に焼き付けていた。





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設定タグ:藤北 , 藤ヶ谷太輔 , 北山宏光   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:mr | 作成日時:2021年5月25日 18時

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