はじめての喧嘩 4 ページ27
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今いる場所をLINEで送ると、既読がすぐついた。
紫耀近くのコンビニにいて
周りを見渡して、コンビニに向かって歩き出す。
中に入ろうとすると
クラクションが鳴って振り向くと紫耀の車。
運転席が開いて紫耀が駆け寄ってきた。
『Aちゃん』
そのまま紫耀に包み込まれた。
『ごめん。ほんとごめん』
「あのね、紫耀に言わなきゃいけないことある」
あ、言い方間違えちゃったな
と思ったら、案の定体を離した紫耀が不安そうに少し潤んだ瞳でこちらを見てる。
『………わ、別れる……とか?』
「じゃないの、そうじゃないの。
ごめん、言い方間違えた……」
『車で話そっか……』
そのまま手を引かれて、車に案内される。
紫耀が運転席に座ったのを見計らって
「あのね」
と言うと、
『あのさ』
という声が聞こえた。
「………ねぇ」
『タイミング同じじゃん』
さっきまでのピリピリした空気が無くなって、二人で笑い合う。
「どっちから話す?」
『レディーファースト』
「なら私か。
えっと……さっきは突然車から降りちゃってごめんなさい」
『車停めるとこなくて焦りまくったからもうやめてね?』
「うん。ほんとごめんね。
それでここまで来るのに歩いたんだけど、段々冷静になってきて。
紫耀に伝えなきゃいけないことがあるって分かった」
『うん、なに?』
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作者名:凛 | 作成日時:2020年7月11日 23時