First time with you (ページ24)

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はじめての喧嘩 1 ページ24

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『ねぇ、ほんとに行くの？』

今日は私の高校の同窓会。

久しぶりに会うから楽しみにしてて。

紫耀にも行ってくるねと伝えると

最初は

『会場まで送ってくよ。楽しんできてね』

と言ってたはずなのに。

当日が近づいてくるうちに段々雲行きが怪しくなってきた。

さっきの発言は会場に送ってくれる時の車内。

横を見るとあんまり面白くなさそうな顔してるのが分かる。

「高校の同窓会ってこれが初めてだから、卒業以来全然会えてない子とかもいるし…

遠くから来る子もいるんだって」

『んー、嫌とかじゃないんだよ？

たださ、元……彼がいるって聞いたらさ。

ね？心配なんだよ、色々。

現彼氏としては』

「あー、それでなのね。

主催の子が友達だから聞いてみたけどその元彼結婚してるって。

それに付き合ったの数ヶ月だよ？

顔すら朧げです」

『………それにそんな格好してると思わなかった』

自分の服装を見たけど、なにがいけないのか分からない。

セミフォーマルな格好で

というのが招待状に書いてあったからそれに則った格好なんだけど。

「……なにが気に入らないの？」

『だって袖がレースじゃん。

それにそんなに可愛い服着てんの他の男に見せたくない』

何言ってんのこの人。

って正直思ってしまった。

可愛い服は自分の前でだけでいいというのは

こないだのドライブの時にも言われたけど。

なんでそこまで縛られなきゃいけないんだろ。

「紫耀」

『なに』

「なんでそこまで言われなきゃいけないの？」

『ただ心配なんだって』

「なにが心配なの？

浮気しそうとか？

そんなにフラフラしそう？私」

『一気に言われても答えらんないよ』

無言の車内。

ナビからは目的地に着きましたのアナウンス。

ハザードをつけて止まる紫耀の車。

「………送ってくれてありがと」

『帰り迎えに来るから連絡……』

紫耀の言葉を遮るようにドアを閉めた。