はじめての彼女の部屋 2 ページ13
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その言葉通り、圧倒的にAちゃんの方が上手。
コツを聞いても
「感覚なんだよね」
って教えてくれない。
そしてゲーム中は
「紫耀!今のずるい」
「ちょっとー邪魔」
「紫耀!!」
人格が変わるらしい。
『えっと、Aちゃん?』
戸惑った声を出すと
「あああああ、まただ……ごめん。
ゲームし出すと周り見えなくなっちゃう……」
コントローラーを置いて項垂れてるから
Aちゃんの隣に座って
そのまま胸の中に引き寄せた。
『いやいや、びっくりしたけど可愛かったよ?
めっちゃ真剣な顔してて。
すっごい好きなんだなぁって思った』
「紫耀優しいね?」
『なんでよ笑
新たな一面見れて嬉しかっただけ』
「紫耀って結構甘やかすタイプ?」
『自分ではわかんない笑』
嘘。
自分でも好きな子に関しては
甘やかしちゃうの自覚してる。
胸の中に閉じ込めた
Aちゃんからちらっと感じる視線。
でも甘やかすだけじゃないよ俺
『なぁ』
「んー」
『キスしていい?』
途端にぼわっと赤くなる顔。
「え、なんで。し、申告制なの?」
『だってAちゃんが
嫌だったら出来ないでしょ?』
「………」
『する?しない?』
「する」
『んふふふ。知ってる。目閉じて』
閉じた目元に唇を落とすと途端に不満顔。
『ん?』
「いじわるだ」
『なに?どこがいいの?』
口に出すのは恥ずかしいみたいで
口元を指さしてる。
あー、顔真っ赤でほんと
『かーわいい。はい、じゃ目閉じてください』
お望み通りに唇にキス。
リップ音をたてて離れると
また胸の中に閉じ込めた。
『大好き』
「いじわるな紫耀も好きだって分かった」
どんな俺も好きになって。
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作者名:凛 | 作成日時:2020年7月11日 23時