大好きな君と君の大切な人探し (ページ15)

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「今更ですけど浴衣似合いますね、ミクリさん」

「それは嬉しいね。私にかかればどんな衣装も似合うのさ」

この返答もさすがとしか言いようがなかった。振り返りながらそう言うミクリさんは自信有りげないつものミクリさんだった。

「ふふっ、流石です。」

「でも、Aちゃんとしばらく会えないと思うと少しね」

「もしかして、寂しいんですか？！ミクリさん？！！！」

ミクリさんがこんなこと言うのは珍しいと思い、いつもの悪ノリで大袈裟に聞いてみた。

「ふふっ私は気づくのが遅いんだ」

先程の笑顔とはうって違い、儚い笑顔でミクリさんは言葉を続けた。

「君がいなくなってから寂しいと思うのだと思う。」

嬉しいと感じるのと同時に自分自身、ミクリさんがいない生活を思い描いてなかった、と同感した。
少しは考えたことはあるけれど、多分想像以上にミクリさんの存在は大きいのだと思う。

「私も、ミクリさんがいない生活なんて想像しにくいです」

「お互い様だね」

「そうですね」

そんな会話と同時に花火が上がった7時30分