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キスの味1(バ/ピアーズ) ページ47

ピアーズに膝枕をしてもらいながら事件の資料を読む
最近の僕の日常だけど、今日は文字の羅列を追うだけで内容はあまり入ってこない
理由はまぁ分かってるんだけど
お昼の外回り捜査で女子高生達が話していたこと

“キスの味は何味なのか”

凄いピュアな話題だけど、思わず聞いてしまった
甘いのかな?
酸っぱいのかな?
味なんてしないのかも!
そんな楽しそうでウブな会話が聞こえて、夢に満ち溢れてるなぁ、なんて思って

そして帰ってきてからののんびりとした時間
ふと昼間の話題を思い出していた
ピアーズとのキスの味…そんなの意識したことなかったなぁ…
気になり始めたら知りたくなったので、資料をバサッと机に置いてピアーズを見上げる

『…シオン?どうした??』
『いやー…特に用は……』

急に動いた僕に携帯から目を離して少し驚き顔のピアーズ
どうした?なんて聞かれると改めてキスがしたいなんてなんだか照れ臭くて言えない
から、特に用はないなんて言ってしまう
けれど、手は勝手にピアーズの唇に触れた

『んむ…だから、どうしたんだ?』
『…別に…なんとなく…』
『さっきからなんか変だぞ?』
『んー……笑わない?』
『話題によるな』
『え…じゃあいいよー』
『あー悪かったよ嘘だって』

笑わないから、と続きを促される
だいぶ恥ずかしいぞこの話題は…
キスなんて日常的にしてるのに
なんならキス以上のことだって…

『シオン?』
『あーっと…今日、捜査で外に出てる時にね?女子高生がキスの味は何味なのか、なんてキラキラしながら話してたもんだからそういえば何味なんだろうなーって少し気になっただけだよ』
『懐かしいなーその話題。で、気になってたから資料も読めなかった?』
『気付いてたの….?』
『まぁ、いつもと違うとは思ってた』

嘘だろ…そんな言葉が僕の口から漏れる
そしてピアーズの唇を撫でていた手を掴まれて、僕の頬に滑る彼の手に思わず見上げると目が合った

『気になるなら、じっくり味わってみるか?』
『…何を』

やっぱりなんだか気恥ずかしですはぐらかすけど、分かってるくせによ、なんて言われて顔が近づいてくきて、ゆっくりと唇が重なる
ゆっくりと時間をかけて、お互いを確かめるように舌が絡まって小さな水音を響かせる

『っん…ふ、んぅ……はぁ…』
『は……で、何味だった?』
『…さっきまで飲んでたブラックコーヒー…苦い……』
『あーそういや苦手だったな』

キスの味2(バ/ピアーズ)→←忠犬の受難6(バ/ピアーズ/裏)



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設定タグ:バイオハザード , レオン , 短編集   
作品ジャンル:SF
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作者名:えんか | 作成日時:2019年7月2日 10時

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