バイオハザード夢小説2(短編集) (ページ22)

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悪夢の再来1（バ/カップリング無兄妹愛) ページ22

【注意】
こちら、シオンの過去と境遇等メインです
カップリングはありません
クリスとの兄妹愛のみです
許せる方のみ、お進みください

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最悪だ…本当に、最悪
学校帰りに拉致されて、助けに来たお兄ちゃんが捕まって
ここはだだっ広い広間
奥のスペースにお兄ちゃんが拘束されてるし、助けようにも檻が邪魔で入れない
護身用のハンドガンがとられてないのは意外だったけれど、これでなんとかなるようなヤワな檻じゃない

ふと、館内放送が入った
役者は揃った、と
懐かしい再会に感激しろ、と
懐かしい再会？そんな人、僕にはいない…お兄ちゃんの知り合いの誰かか？
それなら、僕がいる意味は？
そこまで考えたところで、壁の一部が開いた
低いうなり声と鼻をつくような独特の匂い
知ってる。この匂いも、声も。僕は知っている

『う、そ……なんで、…！！』

唸り声をあげながらゆっくりとこちらに歩み寄ってくる影が２つ
あの時感染した身体よりも、あの顔よりもはっきりとしてる
誰なのか、一目でわかるくらいに

『ありえない…だって、撃ったんだ…！僕が！撃った！なんでまだそんな姿なの！父さん！母さん！！』

そう、数年前のあの日あの地獄で僕が最初に殺した人達。
悪夢に出てきてまで、ずっと僕をあの日に縛り続けてる人達。
いつまでも成長しない僕を見て、お兄ちゃんが連れて行ってくれた病院の医者に言われたっけ
あの日に囚われている限り、恐らくは心も体も成長しない、と