逃走計画 ページ46
この職場最後の仕事を終えてデスクの荷物をまとめたダンボール箱を抱え
スマホを肩と耳の間に挟みエレベーターを降りる。
｢いい？会社から移動する時には絶対タクシーを使って。｣
茜の言葉にわたしは分かってる。もう来てる。と答える。
そして、職場の自動ドアを抜ける。
人間の感覚は本当に弱いものですぐに影響を受ける。
いつもならなんとも思わないのに
行き交う人全てがわたしを追跡しているかのような感覚に陥り足がすくむ。
｢職場出たら早くタクシーに乗って！｣
いちいち指示を出してくる茜。
いつもなら苛つくのだろうが、今は心強かった。
茜の言葉に弾かれるかのように、タクシーに飛び乗るとスマホに向かって
｢今乗った。住所教えて。｣
と言う。
するとLINEに住所が送られてきた。
わたしは、運転手さんにそれを見せる。
運転手さんは、分かりましたと答えると車を出した。
｢また、近づいた頃に連絡入れる。｣
茜はそれだけ言うとブチッと電話が切れた。
この世の中終わってる。
何も悪いことしていないのに追われるなんて。
犯罪犯した訳でもないのに…個人情報晒されるなんて。
もし、自分がその情報を見る側だったら
あの週刊誌の嘘の情報を信じるだろう。
そして、個人情報が流れてきたって
二股女なんだから仕方ないなんて思うのかもしれない。
生きてらんないよ。
わたしははぁ…とため息をつくと背もたれに身を預ける。
ーﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙッ
いきなり手元のスマホが震えだしておどろく。
ディスプレイには『金さん』の文字。
金さん…
不意にかかってきた金さんからの電話にドキドキしてる自分がいた。
｢もしもし。｣
｢あーよかった。電話に出て。今どこ？｣
何事もなかったかのような金さんの声に嬉しくなって目頭が熱くなる。
｢んーと、タクシーの中。よく分からないけど、茜が送ってきた住所に行ってます。｣
｢そっか。良かったぁ。着いたらユチョンが待ってるから。タクシーから降りたらとにかく急いでユチョンと合流してね？
夜には俺も行けるから。｣
ねぇ…金さん。
どうしてこんな迷惑女に優しくしてくれるの？
好きになっちゃうかもよ？
胸が熱くなって涙がポロポロと出てきて…
泣いてるのがバレちゃいそうだから。
｢はい。ありがとうございます。｣
とだけ言うと涙を指先でそっと拭い電話を切った。
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ヨンウン ケイナ(プロフ) - 東方神起の５人がとても楽しそうにしている様子がよく伝わってきますね。 欧米人と英会話が出きるユチョン、主人公のことを思い続けるジェジュンがとてもすてきだと思いました。 今度私の作品も読んでみてください。 (2020年5月27日 23時) (携帯から) (
レス) id: c15f7ff4e1 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - ヨンウン ケイナさん» ヨンウン ケイナさん、優しいコメントをありがとうございます！東方神起の5人がいまでも仲良くしてくれていることを願っています…。これからも優しくて素敵なジェジュンを描いていけるように頑張ります。これからもよろしくお願い致します。 (2020年5月22日 12時) (レス) id: 9e86013784 (このIDを非表示/違反報告)
ヨンウン ケイナ(プロフ) - 東方神起のメンバー５人が現実でも頻繁に会って仲良くしていたらうれしいですね。 ストーリーを読んでいて主人公が一般の人だと知りながらも主人公を思いやるジェジュンはとても優しくてすてきな人だと思いました。 これからも作品作成頑張ってください。 (2020年5月22日 12時) (携帯から) (レス) id: c15f7ff4e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛 | 作成日時：2020年5月19日 21時
