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Happy〜幸せ〜 ページ12

「遅いなぁ」

私と(人1)が付き合い始めて早1週間。

そして、今日が記念すべき初デート。

なのに・・・

「全然来ない」

もう、待ち合わせの時間は20分も過ぎている。

もう帰ろうかと一歩踏み出したとき。

「Aさんっ」

(人1)の声がした。

声がしたほうを見ると、(人1)が走ってくるのが見えた。

私もそっちに向かって走りだす。

「ごめんなさいっ。病院、混んでて、なかなか順番、回ってこなくて」

途切れ途切れに話す(人1)が、とても弱く見えた。

そう、今は薬のおかげで自分の力で立てているけれど、

いつ、立てなくなるのか分からないのだ。

・・・忘れちゃいけない。(人1)は弱い、病気なんだと。

「いいよ、気にしないで。大丈夫だった?」

私がそういうと、(人1)はニッコリと笑った。

「うんっ。新しい薬ももらえたし。」

「でも、遅れてごめんなさい」と、(人1)は少し頭を下げた。

「いいって、それより、歩こう!今日はね、見せたいものがあるんだ」

私は歩き出した。

それに少し遅れて(人1)もついて来る。

・・・こういうデートが、私の望んでいたものなのかもしれない。

会話が少なくても、手がつなげなくても、近くにいるだけでいい。

これで十分幸せ。

私は笑った。

そして後ろを振り返って(人1)がついて来ているか確認する。

私が振り返ると、(人1)もニコッと笑った。

「今日は何所に行くの?」

(人1)が聞いてきた。

「今日はね、きれいな湖があるところ!」

「本当!? 湖大好きだよ!」

周りがうるさいから、相手の声が聞こえやすいように大きめの声で言う。

そんな幸せな会話をしながら、私達は湖へと向かった。


<幸せなんて、脆くて儚いもの>

Advice〜忠告〜→←Remember〜忘れないで〜



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song(プロフ) - じゃ、英莉で。よろしくお願いします! (2010年12月16日 15時) (レス) id: c1ec668587 (このIDを非表示/違反報告)
英莉(プロフ) - 英莉か、えりぐらいで♪ (2010年12月16日 14時) (レス) id: 3522842da4 (このIDを非表示/違反報告)
song(プロフ) - ありがとうございます☆普通にsongでいいですよ。なんて呼べばいいでしょうか? (2010年12月16日 13時) (レス) id: c1ec668587 (このIDを非表示/違反報告)
英莉(プロフ) - 完結おめでとう!友希ありがとう♪なんて呼べばいい? (2010年12月16日 11時) (レス) id: 3522842da4 (このIDを非表示/違反報告)
song(プロフ) - そんなこと言われたら・・・死にます。グハァッ! (2010年12月11日 15時) (レス) id: 63d06f753e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Sea | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/crossroad/

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