１.清水さんはモテる ページ1
卒業式なんてクソッタレ、誰だよこんな日本の伝統的な行事を考えたヤツと思いながら登校して、自分のネームプレートが貼られている靴箱を開けた午前八時十五分。
まさかそこからずざ━━━━━━っと玄関前に第二ボタンの雪崩が起きるとは誰も予想はしていなかっただろう。
これ掃除するの絶対大変そうなどと考えて、掃除用具入れのほうきに手を伸ばそうとした瞬間、
「...今日は大事な日というのに、A様にこんな汚らしいものを触らせてはいけませんわ!!」
と非公認の私ファンクラブ会長の佐藤？さんが音もなくいきなり現れ、ボタンの山を片付けていったのは言うまでもない。
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廊下を歩けば、後輩達からの熱い公然告白。
「ずっと前から好きでした！付き合ってください！」
というありがちな爆破セリフを言って顔を緊張で真っ赤にさせた男子生徒の一大イベントに困りながらも、ごめんなさいと断る。
大体の人はそれで引き下がってくれるのだが、中には諦められない人もいる訳で。
「もしかして好きな人がいるですか！それって誰ですか！轟先輩ですか！」
とありもしない質問を投げかけられ、そりゃ無いでしょベイベーと心の中で悪態をつく。
たしかに焦凍は大事な幼馴染であり、私の本性をさらけ出すことができる唯一無二の友人だ。
けれど彼を恋愛対象として見たことは一度もない。
焦凍と言えば、ショートケーキ食べたいな。あ、そういえばコンビニに新発売のショートケーキがあったような。
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「...ごきげんよう。」
控えめに教室のスライド式の扉を開け、自身の机を見てみるとそこにはラブレターやお菓子の山ならぬピラミッドが出来ていた。
あの第二ボタンの量も尋常ではなかったが、このラブレターやお菓子の山も比にならないくらいてんこ盛りだ。こんなに食べられないっつーの。
そんなこともあろうかと持参したデパートの紙袋を取り出し、なんとか代物を詰めていく。
ようやく机の表面が見え始め、一息着いたところで違和感を覚えた。
「(...あれ？いつもは私より早く来ているはずの焦凍がいない…)」
いつも隣の席にいるはずの焦凍がいないのだ。
きっとアイツもモテるから、女子から告白でもされているのだろう。
楽観的に結論づけ、また作業をし始めた。
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まっちゃ - すごく面白いです！更新待っています！ (2021年10月14日 18時) (
レス) @page7 id: bd6a8b3525 (このIDを非表示/違反報告)
ゆづ林檎(プロフ) - おでんくんww懐かしいです。めっちゃ好みです。更新楽しみにしてます！ (2017年5月21日 23時) (レス) id: 3678db9a92 (このIDを非表示/違反報告)
令(プロフ) - 裏表の激しい夢主ちゃん大好きです！！更新応援してます！ (2017年5月21日 15時) (レス) id: c551b2f6cb (このIDを非表示/違反報告)
血鶴(エトしゃん)(プロフ) - 轟くんありがとうございます(( (2017年5月21日 15時) (レス) id: 36e0cde85c (このIDを非表示/違反報告)
みれい(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！ (2017年5月21日 14時) (レス) id: 5aed204f87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：正義のヒーロー赤マフラーZ | 作成日時：2017年5月21日 12時
