side F 1 ページ4
い、痛ぇ
立っていた北山は気付かなかったみたいだけど
座っていた俺は、地震が来る前のかすかな揺れに気づいた
気づいて、上を見上げたときにはすでに
吊るされた照明がはっきりと揺れていて
こちらに倒れて来るかもしれないと思った瞬間
立ちすくんだままの北山に
覆いかぶさるようにダイブした
その後、機材が倒れる音と、
多分俺の頭をガードしようとしてくれたのか
北山の手が後頭部にまわった感触を
感じたのが最後
背中、打ったかな…
全身痛みが残る体をゆっくり起こすと、うまく力が入らず、もう一度地面に膝をついた
北山は、どこだ??
まだ痛みが残る体を無理やり起こして、周りを見渡すと
散らばった機材やセットの破片
「みなさん、大丈夫ですか?!」
慌てたスタッフの叫び声だけが響いた
「ガヤっ!そんな歩いて、平気??」
遠くでニカの、泣きそうな声が聞こえて
大丈夫と言いに行こうと立ち上がって周りを見渡すも、北山の姿が見えない
「おぃ、北山…?」
声を出すと、近くで北山の声が聞こえた気がして、振り返るが姿はない
「みつ〜!!!!生きててよかった!!機材の下敷きになったように見えて、心臓止まるかと思ったよぉぉ!!」
半泣き状態でこちらへ歩いてくる千賀の姿が目に止まり、北山がいたのかと安心する
「ねぇ、北山どこに…」
「無事でよかったよぉ!!!」
千賀が泣きながら大きく両腕を広げて、思いっきり抱きついてきた
あれ、なんかこいつでかくなった?
「なぁ、北山は…」
そんなことを思いながら、耳元で鼻水をすする千賀を見上げると
俺とばっちり視線を合わせて
「みつ、どこも痛くない??」
明らかに、
「俺」
に向かって笑いかけた
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ピンクピーチ(プロフ) - あこさん» はじめまして、ありがとうございます!少しずつ素直になっていく二人に、今後もご期待ください^_^ (2019年3月4日 23時) (レス) id: 27a8873f76 (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - ピンクピーチさまはじまして!素敵な作品で更新が待ち遠しいです!もどかしいふたりが少しずつ近づいていくのにドキドキしながら更新楽しみ待っています! (2019年3月4日 21時) (レス) id: 2d7ec12d07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2019年3月2日 17時