Last joker brand new world 中編

side F ページ22

その、タカラモノを見つけたのは俺が先だった

小柄で小さめな顔に、キラキラと輝いて見れる、濡れたような大きな瞳
明るい茶髪が月明かりをキラキラと反射させていて、その少しふわりとした肌が、キレイだった

もし天使がいたら、こんな感じだろうかと思ったほどに、キレイだと思ったんだ




「は、ぁ・・あぁ、藤ヶ谷ぁ、」



その天使は、自由を愛していて

多分この薄汚れた世界でも、俺と違って、きっと自由に羽ばたくことができた





俺を見つめて屈託なく笑う笑顔

任務中の、まっすぐな眼差し

いろんな表情を見せてくれるお前に、俺は・・すぐに夢中になった



自由にはばたくお前は、輝いていた







だけど


その天使を、自分だけのものにして、ここに縛りつけたくなった

俺のモノにして、俺の側に置いておきたくて




初めて奪った唇は、しっとりと濡れていて、温かく・・これ以上はダメだと、自分に言い聞かせた





だけど

その先を、求めて・・奪いたくなる




その羽を奪ったのは・・俺だ







「ふじがやぁ、あぁ！！っ・・はぁ！」


はぁはぁと乱れる呼吸

きつく握りしめた手を、指先を絡めるようにしてキュッと握りなおしてやると、
その真っ赤な唇が快感に震えて、固くなった先端からはポタポタと甘そうな禁断の雫が滴る



もう、飛んでいかないように、俺の側から消えないように
お前から、その羽をもぎ取ってしまった




俺の下で、しなやかに揺れる、火照った身体を掻き抱く
北山のナカは想像以上で、熱くて、うねるように俺をとらえて締め付ける


優しく・・だなんて、
そんな感情とっくの昔にふっとんでしまうほど



「ごめんっ・・イき・・そ」



俺がそういうと、涙をためた大きな二つの瞳が俺を見上げて
掠れた声で、叫ぶ

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