Last joker brand new world 中編

side Ki ページ17

「えっ・・」


「あ、いや・・」




まん丸く目を見開いた藤ヶ谷の表情を見て、思わずパッと視線を外す

言ってしまった言葉は元に戻らないが、言ったそばから、なかったことにしてしまいたくて





「ね、北山・・・」


「いや、そのっ・・」





藤ヶ谷は、俺の顔を覗き込むようにしてこちら側に顔を寄せてくる

その真っすぐな目をみると、なんだか、




「ごめん、そのっ・・・」


うまい言葉の一つも見つけられずに、言いよどむ

まるで、さみしさをまぎらわせたいみたいじゃないか
それじゃまるで、ただの処理みたいな、まるで誰でもいいみたいな、




「ねぇ北山。もし、北山が今とっても不安で・・それで、」

「っ・・」




心の中を見透かされているような藤ヶ谷の言葉に思わず黙る




「もし、そういうときに俺を求めてくれるなら・・」


「あの、そういうんじゃ」


「俺は・・こんなに嬉しいことはないと思うよ」





藤ヶ谷はそういうと、柔らかく笑った




「でも、優しくできなかったら、ごめんね」




そういって、チュッと可愛いリップ音を響かせて、俺の唇を奪ったソイツは、
俺が知っているどんな藤ヶ谷の顔よりも、色っぽくて、堪らない、

熱を帯びた、艶やかな色を持った目で、俺を見下ろしていた



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更新まで少し間が空き、スミマセン！
次回よりフラグ予定です

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