side Ki ページ1
俺たちが身を潜めていた隣の地区のスラム街
治安もクソもねぇ、無法地帯だと聞き、住民でもなかなか近づかないという
なんとなく、悪臭のする埃っぽい空気
淀んだ風が吹き荒れる
枯れた町は、人の気配もまばらで、人々の目は死んでいるように見えた
その、廃墟やがれきの山の中の、さらに奥深く
小道を抜けて、薄暗い廃墟のビルを抜けた先に、その病院、というにはあまりにも粗末で汚い建物があった
「診療中」
と中国語で書かれた文字は、薄汚く汚れていて、正直こんなところに医者がいるのかも定かではない
だけど・・
俺の背中で、ぐったりと瞼を閉じて、苦しそうな表情を浮かべている藤ヶ谷
少しでも望みがあるなら・・
その重たい扉を、ぎぃっとあけた
「すいません・・」
俺が足を踏み入れると、薄暗い廊下が続いていた
待合室だったのか、椅子やテーブルが散乱したそこは、お世辞にも綺麗とは言えず、廃墟のままだ
わずかに明かりがともる奥の部屋
ソコへ向かって足を踏み入れると、
その部屋から、すっと人影があらわれた
「っ・・・」
「何か用か」
そういって、俺の前に立ちはだかった男は、青い上下にマスク
おそらく・・こいつが言っていた闇医者なのだろうか
胸元には、何やらローマ字で
「Dr.YAMASHITA」と書いてあった
日本人・・?!
やっぱり、あの組織とつながって・・・
「あ、あの・・診てほしい奴が、」
「来い」
男はそういうと、廊下をずんずんと進んでいく
暗い廊下の闇に飲み込まれていくようで、思わず息を飲んだ
「背中の奴か。そこに寝かせろ」
男は乱暴にそういうと、顎でベットを指した
言われるがまま、藤ヶ谷を静かに仰向けに寝かせる
意識がもうろうとしているようだが、呼吸はある
藤ヶ谷の苦しそうな表情に、俺のほうが泣きそうになって鼻の奥がツンとする
1179人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ピンクピーチ(プロフ) - mi-chanさん» おめでとうございます!こちらこそ、今年もよろしくお願いします!今年は更新頻度を上げたいです(笑) (2021年1月13日 20時) (レス) id: dfadb19013 (このIDを非表示/違反報告)
mi-chan(プロフ) - あけましておめでとうございます!更新嬉しいです!今年もよろしくお願い致します。 (2021年1月12日 16時) (レス) id: 18d9607c4d (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - 美鈴さん» お気遣い、ありがとうございます!!無理せず、自分のペースでやらせてもらいますが、皆様にお届けできるよう頑張りますね^_^ありがとうございます! (2020年10月25日 20時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - テイルさん» テイルさん、そんな超絶嬉しいお言葉をいただけたら、やる気MAXです(≧▽≦)なかなか更新できずにいて心苦しかったですが、またほそぼそ頑張ります!! (2020年10月25日 20時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - なななさん» 温かいお言葉ありがとうございます!!まだ多忙な日々は続きそうですが、ここで更新して皆さんとお話できることを楽しみの一つにしながら、頑張ります(≧▽≦) (2020年10月25日 20時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2020年7月25日 23時