検索窓
今日:2 hit、昨日:11 hit、合計:160,306 hit

side F ページ27

男の冷笑に、こめかみに冷や汗が伝う


「嘘はあかんな」


男は一言そう、つぶやいた



「あぁァぁぁぁ!!!」

「きたやま!!!!」


一瞬で、北山の裂けるような悲鳴がきこえてきた


「やめろっ!!もう、やめっ…ろぉぉ!」


北山は、先程よりもガクガクと体を痙攣させながら叫んでいる
呼吸すら、うまくできているのかわからない



「やめろぉ!!北山に…もう、っ!」


俺が叫んでも、男はただ不気味に笑いながら俺たちを見つめていた

北山の小さな身体が、ただ苦痛に大きく震える
その様が、恐ろしく、俺の心につき刺さる



「あぁっ…、あぁぁ!ぅ…」


「きたやまっ…?!」


急に、北山の声が弱々しくなった

北山の視線が、虚ろになり、焦点が定まっていない

もう…無理だ

北山の姿に、俺も限界だっ…




「嘘はおしまいにしとき。あんたら二人で、俺たちのとこに潜入できるかい」


「っ?!」


「黒幕は…だれや?」



男の目は、獲物を入るように鋭く俺たちを見つめていた


「違うっ…、お願いだ!もう!!!」


「あぁっ…、あっ…はっ…」



北山の、かすれた声に胸が裂ける思いで、目の前の憎い相手に懇願する



「仲間は…日本においてきたっ…!」


俺が必死に叫ぶと、北山の悲鳴がピタリとやんだ


「っ…あ…ぁ…」


「きたやま!!」


カクっと力なく倒れ込んだ北山の体
意識があるのかも、わからない

その視線は、虚ろで空をきる


「続けろや。嘘吐いたら…わかってんやろ?」


男の眼差しは、先程よりもどす黒く、俺を射る

side F→←side F



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (302 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
980人がお気に入り
設定タグ:キスマイ , 藤北 , 宮玉ニカセン   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ピンクピーチ(プロフ) - mi-chanさん» ありがとうございます!これからも、彼には活躍を見守っていて欲しいですよね。あと、ウチの作品中でも、見守っていただく予定です(笑) (2020年7月13日 7時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
mi-chan(プロフ) - 謎の初老男性の登場見事です!絶対絶命の状況だと思ったのに…こんな風にいつまでも空から見守っていて欲しいですね! (2020年7月13日 1時) (レス) id: 18d9607c4d (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - puuさん» 楽しみにしていただけて嬉しいです!予想を裏切ってハラハラからのスタートで二人をいきなり苦境に立たせてすみません(笑)後には、きちんとラブラブしていただくのでご安心下さい(笑) (2020年7月5日 9時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
puu(プロフ) - 続編更新待ってました!ありがとうございます!いきなりハラハラ展開続いてますね。まったりラブラブモードのスタートかと思ってました(笑)続き楽しみにしてます! (2020年7月5日 8時) (レス) id: b36113747c (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - nanacoさん» ありがとうございます!正体を明かす前から大倉くんに気づいていたとは、流石です^_^他の作品も読んでいただけているなんて、ありがたいです!!本作、これからもハラハラな展開が続きますので、お楽しみください! (2020年7月3日 7時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2020年6月26日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。