僕等の恋の行く末は 完結編

side F ページ15

「きもちいっくせに…素直じゃねーな」


俺がそう言ってやると、照れたようにふと反らした瞳
その表情は…やっぱり俺を狂わせる

ぎゅっと腰を抱いて、一層強く互いの猛りを合わせると、北山がビクビクと体を震わせた


「ふじがやぁっ…、無理っ…も…」


掠れた高い声で喘ぎながら、手の甲で自分の口元を覆った北山の姿に、ひどく興奮を覚える

堪らない…

あぁ、そういえばそうだ

千賀とニカに聞かれたくなくて、声を出すなといったのは俺のほうだったはずなのに

俺も大概だな


「きたやまっ…前言撤回…」


北山の指先と、自分の指を絡めてゆっくり手を解く
そのまま、布団の上に北山の手首を張り付ける



「北山の感じてる声、聞きたいっ…」


ぎゅっと指をつないだまま、ガンガンと腰を打ち付けて、互いの欲を擦り合わせるように動いた


「あ、ぁっ！！ふじがやぁっ…はぁっ…」

「あっ…俺も…ヤバいっ、はっ、」

「だ、めっ！！！イクッ…から！」

「っ…俺も…イク…」

頭の片隅で、何かが弾ける音がした

気づくと、あっという間に快感の渦に攫われて、生温かな感触

互いに、本能のままに白い欲を吐き出していた



「ふじがやぁっ…お前…」


まだ整わない息のまま、北山が、うつろな目でこちらを向いた

ベタベタの体と、○んだ瞳、蒸気した頬…

この手で、俺によって、北山がイッたというその事実が、俺の独占欲を満たしていく

こんなにも満たされる感覚は久しぶりだった

汚れた身体をそばにあったタオルで拭いてやり、汗でおでこに張り付いた前髪をゆっくりどかしてやると、大きな瞳と目が合う


「ふじがや、さぁっ…こんなふうにされたら…次会ったときも…我慢できねぇじゃん」


そう言って、少しだけ尖らせた厚い唇
まだ熱を持ったまあるい瞳

俺を見つめるお前の姿

あぁもう、だからなんでお前はそうやって


「ったく…北山、あんまり俺のこと煽んなよ」


そのまま、北山の身体を正面から抱きしめて、一緒に布団をかぶった


「藤ヶ谷だって…そうだろっ…」


照れたように、そういった唇に、もう何度目かわからないキスを落とした


俺…北山が、好きだ

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