side F ページ27
「ふ、じがや…」
あまりの高熱に、とりあえず、冷えピタと水を、と思っていた矢先、北山がか細い声で俺の名をよんだ
「大丈夫、いま冷えピタとかポカリコンビニで買ってくるから…てかお前んち、買い置きないの？」
「い、から…」
「いいから、とりあえずお前はそこで寝て」
俺がそう言うと、急にぐっと北山の右手が俺の腕を掴んだ
「ふ、じがや…」
「どうした…？」
「お前…いいから、早く…帰れよ」
そういった北山は、うるんだ目元で俺を見上げてきた
「は…な、何言ってんだよ！こんなに熱出てるやつ、放置できるかよ！」
「いいから、かえれ…」
「は、なんで！！」
「お前に…！！ゴボッゴホゴホっ…」
「おい北山！」
激しく咳き込む北山の背中を擦る
「ばか、遠慮している場合じゃねーだろ…」
「ちがっ…俺…」
苦しそうに咳き込みながらも、北山が俺の方を見上げる
「俺…藤ヶ谷に、迷惑、かけたくな、い…」
「別に、迷惑だなんて…」
「藤ヶ谷に…うつったら…こま、るから…かえれ…」
北山はそういうと、またベッドにグッタリとして寝転んだ
そのままゼイゼイと苦しそうに呼吸を繰り返す北山をベッドに寝かせ、とりあえずキッキンの冷蔵庫を漁ると、男の一人暮らしらしく、酒と出来合いの惣菜が並んだ庫内に、ポカリが数本と冷えピタのストックがあることに気づく
(アイツ…やっぱり数日前から調子悪かったんじゃ)
とりあえずポカリと冷えピタを持ってベッドに横たわる北山のところに戻る
「食欲あるか？少し水分だけでもとったほうがいいよ」
俺の言葉に、虚ろな目で薄っすらと瞳を開けた北山
汗で張り付いた前髪をかき分けて、冷えピタを貼ってやる
「冷たいけど、我慢な」
「っん…」
冷たさにピクッと震える北山の体
熱に侵されているせいか、いつよりも熱い体温
布団をかぶってうずくまる姿は、いつも以上に北山の小ささを実感させた
「ふじ、がや…ごめん…な」
布団からわずかに覗いた顔
潤んだ瞳で俺を見上げる北山は、なんだか妙に色っぽい気がした
「俺…藤ヶ谷に迷惑、」
「だからそういうの、いいから」
申し訳なさそうに小さくつぶやいた北山の言葉を遮った
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ピンクピーチ(プロフ) - puuさん» お楽しみいただけて嬉しいです！同棲ネタ…イイデスネ(≧▽≦)どこかのお話で盛り込みたいなと思いました！ (2020年3月12日 23時) (
レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
puu(プロフ) - 夢の国第3章ありがとうございます！ラブイチャ堪能させていただきましたvもう私の頭の中ではFさんが同棲を提案するシーンが流れております！ (2020年3月12日 21時) (レス) id: b36113747c (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - 北山アマージョさん» お返事遅くなってしまいすみません。夢の国シリーズ好評で嬉しいです＾＾押されまくりみっくん、私の好物です♪できたら続きの続きも書いてみたいなぁと。 (2020年3月5日 22時) (レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)
北山アマージョ(プロフ) - 夢の国のお話の続き読みたいと思ってました！北山さん押されまくりで可愛すぎますね！！ (2020年2月23日 23時) (レス) id: 1da5eb0478 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - puuさん» puuさんありがとうございます！以前そうおっしゃっていただけて嬉しかったので、今回の短編集に組み込んでみました！続き、気にしてくださって嬉しいです＾＾またいづれ・・その後の二人がある、かも？！ (2020年2月23日 12時) (レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピンクピーチ
| 作成日時：2020年2月11日 22時
