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side F ページ21

「おはよ」


「あ、ガヤさん、おっはよー!」


楽屋に足を踏み入れると、いつも通りの笑顔を浮かべた宮田がソファでくつろぐ玉の隣から手を上げた

ニカと千ちゃんは楽屋の隅の方で相変わらず朝から楽しそうにじゃれ合っているし、いつも通りのにぎやかな楽屋の風景に、ふと心が温まる


「おはよ、太輔」

「おはよ」

少し眠そうな渉に挨拶を返しながら、コートを脱ぐ


「…あれ?北山まだ来てないの?」


ふと、脱いだコートをハンガーにかけながら、うちの最年長の姿がないことに気づいた


「あ、ミツそっち」

渉が、指をさした楽屋の隅の方を見ると、着替えスペースの畳に置いてあったテーブルの影で、小さな人影が丸くなっているのが見えた
その身体は、小さく上下している


「え…なんで北山あんなトコで…」

「やーなんかわかんないけど、俺が来たときには、既にミツあそこで寝てたんだよね。ソファで寝ればいいのに、よほど眠かったのかな?」


渉の言葉を聞きながら、深く寝入っている北山の方へ静かに近づく
テーブルの影になって、先程は見えなかった北山の横顔がふと視界に入った


「え…」


「ん?どうした?太輔?」


「…いや、ゴメン、なんでもねぇわ」



渉にそういいながら、俺は足音をたてないようにそっと北山が眠る畳スペースで、静かに着替えを始めた


座布団を枕代わりにして、顔を埋めるようにして眠る北山は、マスクで顔が半分以上覆われているものの、いつもよりも険しい顔をしているような気がした

なにより、近くで見ると、いつもみているこちらが気持ちよくなるくらいに安らかな寝息が、今日は荒い
目元の肌色も、どことなく赤みが指している気がする

俺は北山を起こさないようにそっと衣装に手を伸ばした

手早く着替えをしつつ、気になるのはやはり、北山の様子

チラリと見えた北山のかばんの中にあったのは、ビタミン1000mgと書かれたペットボトル

きっと、俺の予想は間違いない

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設定タグ:キスマイ , 藤北 , 北山宏光藤ヶ谷太輔   
作品ジャンル:タレント
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ピンクピーチ(プロフ) - puuさん» お楽しみいただけて嬉しいです!同棲ネタ…イイデスネ(≧▽≦)どこかのお話で盛り込みたいなと思いました! (2020年3月12日 23時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
puu(プロフ) - 夢の国第3章ありがとうございます!ラブイチャ堪能させていただきましたvもう私の頭の中ではFさんが同棲を提案するシーンが流れております! (2020年3月12日 21時) (レス) id: b36113747c (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - 北山アマージョさん» お返事遅くなってしまいすみません。夢の国シリーズ好評で嬉しいです^^押されまくりみっくん、私の好物です♪できたら続きの続きも書いてみたいなぁと。 (2020年3月5日 22時) (レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)
北山アマージョ(プロフ) - 夢の国のお話の続き読みたいと思ってました!北山さん押されまくりで可愛すぎますね!! (2020年2月23日 23時) (レス) id: 1da5eb0478 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - puuさん» puuさんありがとうございます!以前そうおっしゃっていただけて嬉しかったので、今回の短編集に組み込んでみました!続き、気にしてくださって嬉しいです^^またいづれ・・その後の二人がある、かも?! (2020年2月23日 12時) (レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2020年2月11日 22時

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