Last Joker

Ki 18 ページ18

『なんだよ！コレ！！納得いかねぇ！！』

ある朝起きると、リビングでニカが、いきりたっていた


『なんだよ、朝から？うるせぇなぁ…』

まだ眠い目をこすって、パシッと新聞を投げつけた二階堂のほうを伺うように聞いた


『ちょっとみんな見てよ、これ』

玉が、ニカによって叩かれた新聞を、テーブルの上の広げてくれ、俺はその記事に目を通した



『ハンター、皇帝…だと？』


『あぁ、最近新手の怪盗集団らしいけど、やり方は残忍、残虐非道の極み。目撃者は皆殺し、らしいぜ』


横尾さんが、その記事を睨みつけた
ある怪盗団が、都心の大手銀行を襲い、ビルがまるごと吹き飛んだという、衝撃的なニュースだった


どうやら、最近、謎の怪盗集団が街を荒らし、自分たちで『皇帝』の名を名乗り、人々を恐怖に陥れているらしい


『ネットではさ、俺達Jokerに、宣戦布告した、とか、俺達とどちらが強いのか？なんて、盛り上がっちゃってるらしい。でも、やり方が俺たちと違って、汚いっていうか…美しくないね』


宮田がため息をつく


俺たちは、みんな無駄が嫌いだ

無駄な殺しも、被害も、必要ない
目的はお宝を強奪することのみ



千賀の腕があれば、狙撃した相手だって、致命傷を避けて、ドンピシャなラインを狙ってきた

『俺たちのことを腰抜けとか、いって煽ってるらしいからね…』


千賀が、コーヒーを片手に眉間にシワを寄せて、悲しそうにつぶやく



『構うな…お前ら、くだらねぇ挑発にのんなよ？』

俺が言おうとしたその前に、俺の思っていた言葉と同じことが後ろから、低い声で響いた

振り返ると、寝起きの藤ヶ谷が、冷めた目でその記事を睨みつけた


『藤ヶ谷の言うとおりだ…俺たちは俺達のやり方を穿けばいい。相手に惑わされんな』


俺がそういうと、横尾さんが明るく叫んだ




『はい！じゃあこの話終わり！！朝ごはんできてるから、それ食べたら次のターゲットの作戦会議ね！』

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