Ki 2 ページ2
『なんだよ、アンタ。どう見ても、警察って面じゃないぜ?』
『ご名答。でも、お前に名乗っても意味ねェだろ・・これから死ぬんだから』
その男がナイフを握りなおした隙に、その男の腹めがけて蹴りを入れてやった
『っ!』
相手の腹を掠める感覚と、首筋にシュッとナイフがこすれる感覚
チクリとした痛みが走るが、かすり傷だろう
一瞬で、身体をひねると、その長身の男は、瞬時に俺と距離をとった
ロングコートの裾が、ふわりと揺れる
その姿は、見とれそうなほどきれいだった
『アンタ、やるじゃん。俺の蹴りかわすとは、なかなかの反射神経だけど、見ねぇ面だな。新入りか』
少し間合いを詰めて、その男を見下ろすと、その男が勝ち誇ったように笑った
『巷で有名な、敏腕ハンターに会えて光栄だよ。でも、そのお宝は俺がいただく』
そう言って男が口角を上げた瞬間に、ふと足元がぐらついた
視界が揺れる感覚に、思わず膝をつく
『っ・・おま、え・・・なに・・』
『あれ?意外と効かないなぁ。それ、クジラとか気絶させるやつなんだけど?アンタ、鈍いのかな』
コツコツと、ブーツを鳴らしながら、俺の前に近づいてきた男は、俺のほうを見下ろしてくっと喉を鳴らした
『へぇ・・負け知らず、警察泣かせのお宝ハンター。もっと、ごつい男を想像してたけど・・アンタ可愛い顔してんじゃん』
そういって、首筋についた傷を、指先でつッとなぞられた
男をぐっと睨み上げた
『泣いて命乞いするなら、助けてやろうか?』
『っ・・触んなっ!!』
『ふふ・・威勢だけよくても・・死ぬよ?』
そういった男は、内ポケットから、何か取り出すと、ガラスケースをレーザーのようなもので焼き切った
黒の皮手袋をはめた手で、そっとその宝石をつかみ取る
『あ、その毒・・死ぬかもしれないけど・・アンタの鈍さなら、明日くらいには動けるようになるんじゃない?ま、そのころには警察が来てるかもしれないけどね』
『ふ・・ざけんなっ!!』
俺は床を這うと、その男の足をつかんで、握りしめた
行かせるかよ・・
びっくりしたように男が俺を見下ろす
『俺の獲物、目の前で、やすやすと渡せるかよ。どうしても持っていくっていうなら・・・殺ってから・・いけよ』
『・・死にたがりを殺す趣味はない』
そこまでいったときに、静かな部屋に銃声が響いた
『っ・・・・!』
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ピンクピーチ(プロフ) - keitaku125さん» チームワークと、藤北の甘酸っぱい恋模様と、どちらも楽しんでいただけるよう、続編も頑張りたいと思います^^ (2020年6月11日 17時) (レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - まりぶさん» ありがとうございます!次のおはなしもどきどきはらはらでたのしんでいただけるように、構想熟考中です^^ (2020年6月11日 17時) (レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)
keitaku125(プロフ) - 続編見たいです!7人のチームワークも好きでしたが両思いなってからの藤北のコンビと信頼感が大好きでした。続編がどんな感じになるのか楽しみです! (2020年6月10日 21時) (レス) id: 533dfc9d96 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - みちゅどんさん» ストーリー柄ハラハラドキドキな展開が多いですが…次もそうなると思います(笑)続編も、楽しんでいただけるよう頑張りますね! (2020年6月10日 19時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - nanacoさん» そう言っていただけて嬉しいです!!続編も、気に入っていただけるように頑張って執筆します^_^ (2020年6月10日 19時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2019年11月14日 16時