side F ページ48
絶対年下と思っていたのに実は2つ上で、童顔な顔と同じように少し子供っぽい事
そのくせ熱くて…だけど仲間思いで、意外としっかり者な事
寂しがり屋なくせに、強がりな事
屈託なく笑う笑顔が、可愛い事
いつの間にかそんな、仕事に関係ないことまでわかるようになって、お前は自然と、俺の中で大切な存在になっていったんだと思う
『藤ヶ谷!』
そう屈託なく笑うお前を見ていると、自然と俺も笑顔になれた
他人には、心を開かないはずだったのに、何故か、お前になら、ほんの少しだけ覗いてほしいと思うようになったんだ
『これ…大切なものなんじゃねぇの?』
出会った7年目の記念に、俺が若いときから愛用していたゴールドチェーンのネックレスをあげた
暗闇の中でも、バイクからいつでも見つけられるように
そしてなんとなく、お前に、持っていてほしかったから
照れたようにありがとうと言ったお前の笑顔は、今でもすぐに思い出せる
お前と、いろんな仕事をして、いろんなものを手に入れて、いろんなところから逃げた
俺の右手をとって、ふわりと浮く体
俺の腰に回した腕と、背中から混じるお前の体温
お前をバイクの後ろに乗せて走る夜は、いつの間にか俺の大好きなもの一つになっていた
日本で最後の仕事になったあの夜のことは、今でもはっきり覚えている
いつもの時間にお前が逃げてこないことに不安を感じて、駆けつけると、銃を突きつけられ、血に染まったお前がいた
その光景に頭に血が上って、無我夢中で目の前の男たちと銃撃戦を繰り広げたけれど、お前を狙う銃口に気づいて、とっさにお前の身体をかばった
胸から吹き出す血より撃たれた痛みよりも何よりも、お前の泣き顔が一番胸に刺さった
お前を失いたくない一心で、バイクの鍵を預けたのに、お前は一歩も動いてくれなくて
俺を守るように、敵に銃を構えたお前の背中を見つめながら、お前の覚悟を感じた
少しだけ、弱気な自分が、このまま二人で死ねるなら、それもいいかな、なんて思ったけれど…
だけどやっぱり、お前だけは生きてほしくて、満身創痍で逃げ出して、生きるために、お前を守るために、必死でバイクを走らせた
俺に賭けてほしいと懇願した俺に、
『お前に俺のすべてを、賭けるっ…』
強い眼差しで言ってくれた
わかってはいたけど、俺にはやっぱり、お前しかいないんだと、強く思ったんだ
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ピンクピーチ(プロフ) - keitaku125さん» チームワークと、藤北の甘酸っぱい恋模様と、どちらも楽しんでいただけるよう、続編も頑張りたいと思います^^ (2020年6月11日 17時) (レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - まりぶさん» ありがとうございます!次のおはなしもどきどきはらはらでたのしんでいただけるように、構想熟考中です^^ (2020年6月11日 17時) (レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)
keitaku125(プロフ) - 続編見たいです!7人のチームワークも好きでしたが両思いなってからの藤北のコンビと信頼感が大好きでした。続編がどんな感じになるのか楽しみです! (2020年6月10日 21時) (レス) id: 533dfc9d96 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - みちゅどんさん» ストーリー柄ハラハラドキドキな展開が多いですが…次もそうなると思います(笑)続編も、楽しんでいただけるよう頑張りますね! (2020年6月10日 19時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - nanacoさん» そう言っていただけて嬉しいです!!続編も、気に入っていただけるように頑張って執筆します^_^ (2020年6月10日 19時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2019年11月14日 16時