side F ページ35
「ふ、藤ヶ谷何すんだよっ!」
ベッドに下ろすと、北山が真っ赤な顔をして俺を見上げていた
「だって、確認しとかないと困るじゃん?」
「は?!」
まだ、沸きたてのヤカンの様に湯気を出して怒っている北山を組み敷いて、優しく頬を撫でた
柔らかな肌を手のひらで包むと、少し困ったような顔をして、途端に黙り込む北山の姿に、
俺の胸が高鳴る
「北山とキスするたびに、入れ替わってたら困るだろっ・・」
「っ、なんで・・」
なんで、なんて
わかっているくせに
その、赤い唇をもう一度、啄むように、キスをした
「っ・・」
「なんでかって・・・?」
キスの合間に、少しだけ離した唇
濡れた瞳と、互いの唾液で光る唇が、どうにも俺を刺激しすぎる
「これからも、北山にキスしたいから・・」
「な・・」
「ダメ・・?」
ねだる様に、北山を見下ろすと、大きな瞳がまっすぐに俺を見据えた
潤んだ瞳は揺れているけれど、その手は、しっかりと俺の洋服の裾をつかんでいて
君の唇が紡ぐ音を予感した
「ダメじゃ・・・ない」
北山が、真っ赤な顔と潤んだ目で小さくそう言ったから、
その愛おしい身体に、ありったけのキスを降らせた
「北山の身体は、俺のモン・・だろ?」
いつか、風呂場で言われたセリフを、耳元で囁いてやると、恥ずかしそうに合わせていた視線を泳がせる
そのしぐさが愛おしくて、わざと顔をこちらに向かせてやると、
ちゅっと、北山のほうからキスをしてきた
「仕方ねぇから・・・そうしてやるよ」
「可愛くないね、北山は」
「うるせぇよ」
そうやって、悪態をつきながらも、俺の腕の中で頬を染めた君を、
この先もずっと、離すことはないだろう
リビングに落ちたままの、鈴の付いた合鍵は、あとでこっそり北山のボストンバックにしまっておこう
君がいつでも、この部屋に来てくれるように
俺達の日常は、また二人で、新たな1ページを綴っていく
END
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作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2019年10月29日 16時