side T ページ17
ミツから、今日まであったすべてのことを聞いた
俺達のゴールデンレギュラーが決まって、喜びの中、白紙になると聞いたこと
ガヤと、俺達を落胆させたくなくて、奔走してくれたこと
何度も頭を下げてくれたこと
その時に、神崎に、仕事と引き換えに
身体の関係を迫られたこと
そして、拒絶したミツを無理やり襲った神崎から、助けてくれたのが、ガヤだったこと
多分、二人は二人でいろんなことを抱えて、俺達の分を傷ついたり悩んだりしてくれていたんだってこと
「もう、そういうのなしね」
ずっと黙って聞いていたはずのワッターが、少しだけ怒ったようにそう呟いた
「俺達にも、ちゃんと頼ってほしい・・ミツ」
「・・悪かった・・ごめん」
そういって、俯いたミツに、ワッターは、
「お前が無事でよかったよ」
と、優しく微笑んだ
その顔を見て、安心したように、ミツはふっと笑うと、きっと今まで一番聞きたくて、言えなかったことを口にした
「ねぇ・・藤ヶ谷は・・?」
ミツが、責任を感じて、これ以上傷つくのが怖くて、俺は無意識にその言葉を避けていた
これ以上、自分を責めて苦しまないでほしい
ねぇ、俺達だって、ガヤと同じくらいミツのことが好きで心配なんだよ
だから・・俺たちは・・
「・・・・」
誰も、言葉を発しなかった
「な・・藤ヶ谷、は?」
ミツの声が、震えた
「・・・」
「おい、何とか言えよっ!!」
「ミツ、そんな大声出しちゃ、傷に・・」
千賀が慌てて制したけど、その腕も振り払ってミツは俺たちに食い掛る
「おい、藤ヶ谷・・アイツ無事なんだよな?アイツ・・アイツが・・」
「ミツ、落ち着いて聞いてね」
「・・なんだよっ・・」
その沈黙を破ったのは、やっぱり、ワッターで・・・
「太輔なら・・別の部屋に入院してる・・面会時間は、ここよりちょっと限られてるけど・・・かなり回復してきてるよ」
「そっか・・なら・・」
「でも・・」
その言葉の続きを、予想して俺は目をぐっとつぶった
477人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ピンクピーチ(プロフ) - あこさま!いつも温かいメッセージありがとうございます!励みにさせてもらってます!!もう少しで幸せな二人編に突入するので、もう少し頑張ります^_^ (2019年11月15日 15時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - こんにちは!更新されるたびに泣きながら読んでます。みんなの心の傷が癒えてふたりがしあわせな時間を早く過ごせることを願ってます。ピンクピーチさまもしんどい部分の更新大変だと思いますががんばってください!応援しております^^! (2019年11月15日 14時) (レス) id: c75777a11f (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - みってぃーさん» はじめまして^_^日課にしていただけて大変光栄です!そして、温かいお言葉!こちらこそ泣きながら読ませていただきます!!これからも、更新励みますので、良ければ読んでやってください★ (2019年11月11日 18時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
みってぃー(プロフ) - いつも更新ありがとうございます!毎日更新されているか確認するのが日課になってます。そして、更新された話をここ最近泣きながら読んでいます。作者様の作品はどれも心に刺さるものばかりで尊敬しています。大変だと思いますが更新頑張ってくださいね。 (2019年11月11日 17時) (レス) id: 4e432f1ab1 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - キスマイさん» ご愛読ありがとうございます!これからは、藤北以外のメンバーの心情も複雑に絡みながら展開していきます…また楽しんでいただけたら、嬉しいです^_^ (2019年10月27日 10時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2019年10月23日 15時