side F ページ6
見守る戦法を取っている北山を前に 二つ返事でうなずくのはためらわれた
だけど、それと同時に、俺の心の中を的確に言い当てた北山には さすがとしか言いようがない
読心術もお互い様かよ
そう思うと、自然と笑みがこぼれた
「え、俺なんか変なこと言った？？」
焦る北山を前に
「ううん、なんか、さすがだと思っただけだよ」
思わず零れた本音を隠すように、グラスを手に取って口に含んだ
カラン・・
グラスの氷が溶けて、きれいな音が響いた
ここまで連れてきて、俺が遠慮していてもしょうがない、か・・
「俺もさ、ニカが言いたくないなら、言わなくてもいいし、それでいつか吹っ切れるならって思ったりもしたんだ」
表情を戻して語りだした俺の事を北山が真剣な顔で見つめる
「でも、ここ最近ニカのことみてて・・気づいたんだよね、爪」
「つめっ？？」
「アイツ、普段めっちゃきれいにしてるじゃん？手入れも欠かさずしてて・・なのに、ふと指先を見たら、結構ボロボロでさ・・
髪とか爪とか、結構体調の変化でるじゃない？普段のニカだったら、多少具合悪くてもそこは抜かりないはずなのに、そっちに時間をかけれないくらい、
別のことで苦しんだり、悩んだりして、それで体にも変化が出てるんじゃないかなっておもって・・」
北山の顔を正面から見て、続けた
「ニカが、言いたくなくて、自分だけで乗り越えたいって思ってるなら、それでいいと思う。
でも、助けてほしいのに、そういえないんだったら、そのサインって俺らがくみ取ってあげるべきなのかなって思ってる・・」
自分の意見ばっかりでごめん
そう付け足した俺に、ずっと静かに俺の話を聞いていた北山が初めて口を開いた
「そんなことねぇよ・・」
考えるように、一度目を伏せた北山が、椅子に座りなおして俺のほうを見据えた
「藤ヶ谷の気持ちは、よくわかるよ。そして、俺に話してくれたってことは、
その、ニカの心を開かせる役目を俺に授けてくれたってことでしょ？ありがとう」
まさか、面と向かって感謝されるとは思っていなかった俺は、その笑顔を真正面から見つめる勇気がなくて思わず下を向いた
「そんな・・俺は何もできてないけど・・ただ、俺が聞き出すより、きっと北山のほうが上手くやってくれるかなって思ったんだ」
「ん、サンキュ。やれることはやってみるわっ」
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ピンクピーチ(プロフ) - えみさん» ありがとうございます^_^まだ序章ですが、これからもドキドキハラハラしていただけるよう更新していくので、お楽しみくださいませ！！ (2019年9月22日 11時) (
レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
えみ - ハラハラもあり恐怖感もあり、すっごく気になるお話ですね！！おもしろいです！！続き楽しみにしてます(*´∇｀*)応援してます！！！ (2019年9月22日 1時) (レス) id: 593c5b68c6 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - 北山アマージョさん» ハラハラしながら、楽しんでいただけたら嬉しいです^_^以前から、お気にかけて下さりありがたいです！！これから、本編も盛り上がって行くので、引き続きよろしくお願いします^_^ (2019年9月20日 22時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
北山アマージョ(プロフ) - こんばんは！今までとは趣きの違うお話しハラハラします！怖いですが、楽しみにしてます！以前も何度もリクエストさせて頂いてたんですが、ニックネーム変えてしまったのですみません。 (2019年9月20日 21時) (レス) id: eca4a61663 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピンクピーチ
| 作成日時：2019年9月12日 17時
