7flavor of kiss

偶然という名の必然 ページ41

藤北、雑誌表紙に沸きまくるオタクその1です
こんにちは

あの二人の表情といい、微妙な重なり合いといい、最高じゃないですか(≧▽≦)

そんな撮影裏話からのキス

見切り発車と勢い

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「よろしくお願いします」


スタジオに用意された、照明、たくさんのカメラ
せわしなく動くたくさんのスタッフの背中を見つめながら、用意された緩めの衣装のポケットから手を出した

いつぶりだろう


「…」


横を見ると、きれいな横顔は、俺の方を全く見ていない
通った鼻筋に、形のいい唇がキュッと結ばれており、その口は、俺のために言葉を紡ぐことはほぼない

だって、コイツには、その必要が無いだろうから


「久々だな」

「え」


おもわず、それが藤ヶ谷の口から発せられたのか、わからなくなって、素っ頓狂な声が出た

まばたきを繰り返しながら、藤ヶ谷をみると、その口角が、少しだけあがった

え、笑った？！


「あ、うん…そう、だな」


話もする

必要があれば

メールだってする

仕事があれば



それはあくまで、ビジネスな関係

俺たちはあくまで、用意された関係性の中でしか、交わらない

絡まない、交わらない、干渉しない

いつからか、それが俺たちの距離になってしまった


「藤北表紙、何年ぶりだろな」

「え」


コイツ、なんかあった？

藤ヶ谷の、口から、藤北なんてワードが出てくるも思わなくて、俺はまた目をぱちぱちしてしまう


「ぷっ…」

「え」

「北山、なに、百面相してるの？緊張してる？」

「は、いや、え…」


女子みたいに、口元を隠しながら、ふふっと目を細めて笑う藤ヶ谷に、思わず頬が染まった

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