Ki 6 ページ22
藤ヶ谷と二人ででかけるなんて、何年ぶりだ?
行きの車内、二人っきりで何を話して過ごせばいい?そんなことを考えていると、頭がパンクしそうで、
つい現地集合にしよう、だなんて言ってしまった
入場ゲートの前で楽しそうにはしゃぐカップルや、若者のグループを遠目に見つめながら、俺は一人でため息をついた
せっかくだから、と藤ヶ谷にもらったジーンズを履いていこうかと散々迷った挙句、
俺一人、藤ヶ谷とのデートだ!って浮かれてるみたいで、マジでだせぇ・・
そう思って、結局シンプル目なパンツにスニーカーと黒のシャツを合わせて出てきた
藤ヶ谷と並ぶ…そう思うと、一人で鏡の前でかなりの時間を費やした
別にアイツは、俺と出かけたかったわけじゃない
この場所に来たかっただけで、誘った相手が俺じゃなくて、ほかのメンバーでも頷いていただろう
そう思いながらふと正面を見ると、見慣れた細身のシルエット
こんなに人込みにまぎれていても、藤ヶ谷のことをすぐに見つけられる
アイツのことは・・どこにいたって、見つけられるんだ
「お・・はよ」
ぎこちなく挨拶すると、俺の正面に立った藤ヶ谷が眉を顰めた
そんな仕草くらい、絵になるほどにかっこいいと思ってしまう
「え、お前そのカッコなに?」
「え?!ちょ、、なに?!」
藤ヶ谷が、俺のかぶっていたハットをひょいっと取り上げた
え、俺そんなダサかった?!
結構考えてきたのにな
少し、不機嫌な藤ヶ谷の方を見ると、
「マスクにグラサンにハットって、お前どんだけの変装だよ、不審者め!ちゃんとここに馴染め」
そういって、藤ヶ谷が俺の頭によくわかんないモノを乱暴にのせてきた
「うん、夢の国ではこうでなくちゃ」
俺を見て、にんまりと口角を上げた藤ヶ谷
なんとなく、頭に感じる違和感、これ、最近どこかで付けたことがあるような・・
恐る恐る、ショップのガラスに映った自分の姿を確認する
「お前、俺に一日これつけろっていうのかよ!」
「え、似合っててかわいいよ。ほら、この間の映画でも似たようなのついてたし」
「あれは猫スーツなのっ!」
俺の頭の上に乗せられた、まあるい大きな耳付きのカチューシャにはなぜかご丁寧に赤い水玉のリボンまでついていて、
それを指さして文句を言った俺のほうを見て、藤ヶ谷は目を細めてもう一度、笑った
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ピンクピーチ(プロフ) - puuさん» ありがとうございます^_^またどこかで、二人の続きをかけたらいいなと思います!! (2019年10月14日 20時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
puu(プロフ) - 完結?おめでとうございます!気に入ってる作品も続きを書いてほしい作品も夢の国キスですー!!私も夢の国に関しては、KさんほどじゃないけどKさん寄りの考え方なので共感しながら読んでました。すれ違っていた2人がやっと両思いになったのでぜひ!続きが読みたいです (2019年10月14日 20時) (レス) id: b36113747c (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - ちさん» 投票ありがとうございました!そして早速のコメント嬉しいです(≧▽≦)皆様の反応を参考にさせていただき、もしかしたら続く…かも?(笑) (2019年10月12日 20時) (レス) id: f1b41ec3ce (このIDを非表示/違反報告)
ち(プロフ) - 実は私が投票したものが素敵な短編に仕上がっていてとても感動です(涙)予想以上の仕上がりで普通に1つの作品として読みたくなりました(*^^*)本当にありがとうございます!これからも楽しみにしてます! (2019年10月12日 20時) (レス) id: 20a7b4a7e7 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクピーチ(プロフ) - たまももさん» ありがとうございます!!執筆します^^ (2019年9月2日 10時) (レス) id: ef49e46d66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピンクピーチ | 作成日時:2019年8月16日 14時