パパが治してあげようね *ARS* 9 (ページ14)

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斗真先生の診察　2　(結心) ページ14

智Side

雅「ゆいちゃん、お口にタレがついてるよ。
ん～…よし、取れた。あ、鼻水も…」

翔「ちょっ、雅紀!!
タレついた手でそのまま触っちゃダメ(笑)」

ゆいちゃんの口元についたタレを指で拭ってやった雅紀。

そこまではよかったんだけど
その指で鼻水まで拭おうとしてたからすぐに翔に止められた。

そんなことしたら鼻の下にタレついちゃうもんね。

雅「あひゃ、ごめ～ん。
じゃあどうしたらいい? これ。ねぇ翔にぃ。
舐める?」

翔「え? …ええ? えっと…」

智「ほら雅紀、ティッシュ。これで拭きな?」

雅「あ、ありがと～。
はい、ゆいちゃん。鼻かもう? チーンって」

タレのついた指を顔の前に出されてオドオドしていた翔。

舐めるかどうか悩んでいたのかな。

すぐに拒否しないところが翔らしい(笑)

騒がしい食卓だけど
これくらいの方が元気があっていいね。

しんみりしているよりは
うるさいくらいの方がご飯も美味しく感じる。

雅「鼻水いっぱいでるね。溜まってるのかな?」

智「そんなに出てる?
もうだいぶ長いよね…。なかなか治らないなぁ」

数日前から鼻をズコズコさせていたゆいちゃん。

見ての通り食欲もあるし元気だから様子を見ていたんだけど
なかなか鼻水が止まらないみたい。

智「和、一度診てやってくれる?
ゆいちゃん元気だけど、これだけ続くとちょっと心配。
家で軽く診てくれればいいからさ」

和「ん、了解。
今から…は、やめておいた方がいいかな。
なんか楽しそうだし。
明日鼻鏡持ってかえってこようか」

智「そうだね。そうしよ。
僕、着替え用意してくるから、和は先にプリン食べてていいよ」

お風呂入ってからプリンを食べよう!!って
ハイテンションのまま風呂場に走っていた雅紀とゆいちゃん。

そんなに急ぐこともないし
今日はこのまま様子を見ることに。

智「ゆいちゃん、鼻水出てるでしょ?
今は元気だけど、急に体調悪くなるかもしれないから。
明日は念のために、早めに幼稚園迎えに行ってあげて?」

ほろ酔い状態で帰ってきたAにも
ゆいちゃんのことをよく見ておくように伝えておいた。

翌日の朝も元気に幼稚園に行ったから
大丈夫だろうと思っていたのだけど…

夕方、仕事終わりに開いたスマホに届いていたメール。

『ゆい熱があるんだけど、病院連れていった方がいいかな』

あちゃー…って、スマホの画面を見つめたまま、苦笑いをした。