パパが治してあげようね *ARS* 6 (ページ17)

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しょーちゃん、行っちゃダメ!!　5　(結) ページ17

智Side

和「あれ? もう起きたの?」

潤に出してもらったパックのリンゴジュースを
ゆいちゃんに飲ませていると、

顔を洗ってきたのか、
少し前髪をぬらした和がリビングに入ってきた。

和「まだ寝ててもよかったのに。」

少し前に部屋をのぞいた時は
僕もゆいちゃんも寝てたから、
時間ギリギリになったら
起こしてくれようとしてたみたい。

智「ちょうどいい時間に目が覚めたからさ。」

和「そっか。
・・智にぃ、昨日はちゃんと寝た?」

智「うん、寝たよ。
和の方こそ、僕にゆいちゃんとられて
悔しくて寝れなかったー、なんて言わないよね?(笑)」

和「っなわけないじゃん!!
寝たよちゃんと・・・あっ、でも・・」

必死で反論してたかと思ったら
急にシュンとした顔をするから、
ぬれた前髪を思いっきりかき上げて
ツンツンに立ててやった(笑)

そんな自分だけ寝ちゃって申し訳ない
みたいな顔されても困るよ～

智「おっ、かっこいい～(笑)」

和「俺はちょっとたらしておくくらいでいいの!!
子供の前でかっこつける必要ないでしょ。」

智「そーお?
お母さん方には、好評だと思うけど。」

和「ちょっ・・別にそこ狙ってないから!!」

智「ふふっ。はいはい(笑)
じゃ、僕着替えてくるから、
ちょっとゆいちゃんかわってもらっていい?」

和「もぉ・・智にぃは・・
ほら、ゆいちゃん。おいで?」

和は不満そうに口を尖らせてたけど、
僕からゆいちゃんを受け取ると、
すぐに口元に耳を近づけていた。

やっぱり呼吸が気になるんだろうね。

和「ゆいちゃん、お熱測ろうか。」

今はニコッといつもの笑顔に戻った和だけど、
耳を澄ませているときに一瞬だけ見せた表情は、
真剣そのものだった。

前髪も上げたまま直してなかったから、
よけいにキリッと見えたよ。

やっぱりこの髪型うけると思うけどな、僕は(笑)

翔「ふわぁ～・・おっはよ。
ん・・おっ、ゆいちゃん。大丈夫か～?」

着替えに行こうと立ち上がった時、
ちょうどリビングに入ってきた翔。

ゆいちゃんを見つけて、
顔をのぞきこんだんだけど、

翔の顔を捉えたゆいちゃんは、
目を大きく開けたまま固まってしまっている。

翔「ん?・・あれ?」

結「ふっ、ふっ・・ふえぇぇぇん!!」

翔が不思議そうに首をかしげた瞬間、
ゆいちゃんは爆発したように泣き出した。

何が起こったのかわからず、翔はオドオド。

僕らも、頭の中はハテナマークでいっぱいだった。