パパが治してあげようね *ARS* 6 (ページ16)

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しょーちゃん、行っちゃダメ!!　4　(結) ページ16

智Side

朝、窓から入ってくる光に
目を細めながら時計に視線を移すと、
6時を少し過ぎていた。

たしか、ゆいちゃんの咳が落ち着いたのが
4時過ぎだったから、2時間は寝れたのかな。

これだけ寝れれば十分。
なぜだか眠気もないしね。

ゆいちゃんがちゃんと寝れてれば、
僕はそれでいいんだ。

結「ん・・・んぅ・・・」

智「お・・・っと・・・
・・・ねんねだよ～、ゆいちゃん・・・」

できるだけ刺激を与えないように、
ゆっくりベッドから出たつもりだったけど、

眠りが浅かったのか、
ゆいちゃんは細く目を開けてしまった。

すぐに胸元をたたいてみたものの、
眠るどころか、ゆいちゃんの目には
ジワジワと涙が滲み出てきて・・・

結「んっ、ふぇ・・・うえ～、んっ!! げほげほ!!」

あらら・・・急に声出したから・・・

寝起きって、
咳が止まらなくなるから苦しいよね。

顔を赤くしながら
咳き込んでいる姿を見るのはつらい。

智「こんこんでるね。
よいしょ。
・・・よし。がんばれ、がんばれ。」

痰が溜まってしまっているのか、
息をするたびにゼロゼロと音が聞こえる。

痰をだしやすいように
抱き上げて背中をたたいてやるけど、
咳をする力の弱いゆいちゃんは、
しつこい痰との戦いに苦戦中。

本当は吸ってあげた方が早いんだけどな・・・

なんて思いつつ背中をたたき続けていると、
ようやく少しずつ落ち着いてきた。

智「苦しかったねぇ。
ちょっとお水飲んどこうか。
ジュースの方がいい?」

結「んぅ・・・じゅ・・・ちゅ・・」

智「うん、ジュースね。
じゃあ一緒に取りに行こうか。」

咳き込みすぎて涙の溜まった目を
タオルで拭ってやって、
力の入っていない身体を落とさないように、
しっかり両腕で抱え込んだ。

潤「おはよう。
ゆいちゃん起きたの?」

智「うん。
ゆいちゃんのジュース、出してもらっていい?」

潤「はいはーい。」

リビングにおりると、
もうすでに朝食のいい匂いが漂っていた。

エプロンをつけている潤は、
Aと一緒に朝ごはんを作っているようだ。

潤「はい、おまたせ。」

智「ありがと。
あっ、その服、下ろし立てだね?」

潤「ん? 気づいた?」

智「うん。似合ってんじゃん。」

潤「ふふっ。そりゃどうも～」

ちょっとタイトめの、シックな色合いの服が
潤によく似合ってる。

髪型もバッチリだしね。

なんだか出来る男って感じだ(笑)