喘息、再々発!! 6 (翔) ページ18
智Side
智「しょう・・・・・」
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救急車で運ばれてきた翔に緊急処置を施して、
僕は額の汗を手の甲で拭いながら、翔の様子を見続けていた。
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もう・・Aから連絡をもらったときはびっくりしたよ。
“翔にぃが死んじゃう!!”って、Aもパニックになっててさ・・・
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すぐに救急車を要請して、運ばれてきた翔を見たときはやばいって思ったけど、
今は薬が効いたのかだいぶ落ち着いている。
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おそらく喘息の発作だろうけど、熱も結構高い。
やっぱり数日前に顔が赤かったのは、熱があったからだったのかもしれないなぁ。
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体調が悪いのを我慢しちゃうのはいつものことだけど、
でも、僕にはちゃんと言ってほしかった。
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もう二度と、発作なんて苦しい思いさせたくなかったから。
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翔が僕らのことを気遣って黙っていたのはわかってる。
でもどうしても、悔しい思いの方が勝ってしまうんだ・・・
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ごめん、翔。
僕がもっとちゃんと見ていたら・・・・
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翔「さ・・・と・・・に・・・」
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智「しょお?
・・・・・・・もう、大丈夫だからね。」
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翔「さとにぃ・・・・ｸﾞｽｯ・・・・」
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ゆっくりと目を開いた翔の目じりから、ツーッと涙が流れていった。
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苦しい思いして怖かっただろうからね。
安心したのかな・・・・
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智「よかったよ・・・・無事で・・・・
もう発作も落ち着いてるから。
ちょっとの間病院に泊まって、体休めてあげようね。」
翔「えっ・・・・やっ・・・・や・・だぁ・・・・」
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ん・・・あら?
この甘えた声は・・・もしかして・・・
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智「まだお家には帰せないよ。
また発作が起きちゃうかもしれないから。
しばらくは病院で様子みよう。ね?」
翔「やだってぇ・・・・かえろうよぉ・・・」
智「帰れないんだよぉ〜」
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どうやら発作と発熱のせいで不安定になってるみたいだ。
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熱が下がるまでは、落ち着いてはくれないかな・・・
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年12月8日 20時
