歯医者さんデビュー!! 2 (結心) ページ2
雅紀Side
雅「じゃあさぁ、お膝にごろ〜んしようか。
いつものシャカシャカとおんなじだから。ね。」
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結「うぅ・・・いたい?」
雅「痛くないよ〜
ちょっとお口の中見るだけだもん。
だーいじょうぶ。ほら、おいで。」
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ようやく先生から離れてテクテクと俺の方に歩いてきた結心を抱き上げて膝の上に乗せると、
ポンポンと頭を撫でてやった。
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雅「先生、そこのイスに座ってもらっていいですか?」
先「はい。」
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本当は結心が座るはずのイスに先生に座ってもらって、
一度結心を先生に抱っこしてもらった。
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雅「は〜い、ごろんしようね〜」
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先生に抱いてもらったまま、結心の頭が俺の脚の上に来るように寝かせる。
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結心は相変わらず泣きそうな顔をしてるけど、
まだ涙はでてないから、うまくいけば泣かせずにすむかな。
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雅「よ〜し、じゃあお口の中にバイキンさんいないか診ていくよ〜
おっきくお口開けてくださ〜い。」
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結「・・・・あーんするのぉ?」
雅「そうだよぉ。
お口あーんって。上手にできるかなぁ〜」
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結「んっ・・・・・・ぁぁ・・・・」
雅「おっ、すご〜い。
あーんできたねぇ。えらいねぇ。」
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小さく開いた口の隙間からミラーをすべりこませた瞬間、
口元に伸びたきた手を先生が軽く押さえてくれて、そのうちにサッとすべての歯を診終えた。
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雅「はーい、おしまい。
頑張れたねぇ。お利口さんでした。」
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結心を床におろして頭を撫でてやると、
ようやく笑顔を見せてくれた結心は俺に手を振りながらホールを出ていった。
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雅「はぁ・・・・・虫歯かぁ・・・・・」
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思わずそんな言葉が漏れてしまう。
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一瞬見逃しそうになるほど小さなものだったけど、
これは経過観察ってわけにはいかない。
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治療・・・いつにしよう・・・
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『せんせっ・・・』
雅「んっ? なあに?」
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俺が結心の後姿を追っていると、すでに目の前には次の子が座っていた。
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『いたいの・・・・する?』
雅「だーいじょうぶ。な〜んにも痛いのないよ〜」
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結心のことでいろいろと考えたいことはあるけど、
とにかく今は検診を終わらせることに集中しないとね。
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年12月8日 20時
