パパが治してあげようね *ARS* 12 (ページ14)

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ガラガラ声　2　(和) ページ14

潤Side

和にぃが熱を出して一晩中ついててくれて、しっかりとした睡眠も取らずに仕事に行った。
いくら睡眠不足には慣れているとはいえ、疲れていないはずがないんだ。

少しでも寝かせてやりたい。
そう思うのに、なんでこの人達は睡眠を妨げるようなことをするかなぁ。

雅「いいよ～良い表情してるよ～
もうちょいこっち向いて。わぁ～いいね～」

翔「雅紀。カメラマンごっこするのはいいけどさ、起こさないようにしなよ?」

雅「わかってるよ～。翔にぃは撮らないの?」

翔「お、俺? いいよ、寝顔なんていつでも見れるし」

雅「あ、先に言っておくけど、後で写真頂戴って言ってもあげないからね?」

翔「えっ…」

雅にぃ、いたずらっ子みたいな顔してるな。

翔にぃもそんなポカンとした顔しちゃって。
寝顔なんていつでも見れるとか言っといて、なんでポケットからこそっとスマホ出してるのかな～

翔「でもあれだな。
やることないし暇だし、せっかくだから撮っとこうかな」

なんだ、翔にぃだって写真撮りたかったんじゃん。
素直じゃないんだから。

なんて、思ってることは口には出さずに、ちょっぴり呆れ気味で写真撮影に勤しむ2人を眺めてた。

潤「ねぇ、ちょっとうるさくない?」

雅「待って、後一枚だけ!!」

智「んん…」

雅「あ、やばいやばい!!」

智「ん…?まさき…?」

あまりにもパシャパシャ撮りまくるもんだから起きちゃうかなと思ったら、案の定目を覚ましてしまった。

もうこうなったら部屋に連れてってあげた方がいいかな。

潤「ごめんね起こしちゃって。ベッド行く?」

智「ん……かず…かずは?」

潤「和にぃ? 二階で寝てるはずだけど」

智「え…? 声、聞こえたと思ったのにな…」

それはきっと夢で和にぃと話してたからじゃないかな。
もしくはまだ寝ぼけてる?

と、ここにいる皆が思っていたのだけれど。

智「あ、かず～。やっぱ起きてた。どしたの?」

リビングに和にぃが入ってきたもんだからもうびっくり。

俺には声なんてまったく聞こえなかったし、たまたまだと思うけど、ここまでタイミングがいいと逆に怖い。

翔「和どうした? 寝れなくなった?」

和「んっ…やだっ…さとにー」

翔「え、なんで俺嫌われてんの?」

寝起きでふわふわしてる智にぃに代わって翔にぃが顔を覗きこんでくれたんだけど、なぜだか近づくことを拒否されている。

いつもは「しょーにぃー」ってくっついていくのに。
今日の和にぃは智お兄ちゃんをご指名みたいだ。