転生したらトカゲだったⅡ (ページ38)

今日:19 hit、昨日:4 hit、合計:9,806 hit

88 ページ38

アベルさんとアテネちゃんの痴話喧嘩を見守ったあとはお世話になった礼にと家に招かれた。

At｢この度は本当にご迷惑をお掛けしました。｣

お茶を出されてゆっくり飲んでいるとそんなことを言われたので訂正させてもらうことにした。

『迷惑ではありませんよ。ウルクススの素材も手に入りましたし、アベルさんのおかげでこの村の特産品を知ることが出来ましたし。』

アベルさんに村について色々と聞いた

この村は名を｢ゆっくり村｣と言って色んな人が集まる村らしい。

つまりゆっくり実況者がいっぱいいるということか…えっやば

確かに目の前にいるアベルさんとアテネちゃんはゆっくり実況をメインに動画を投稿していたけど…まさか彼ら以外にもいるとはね。

『私達は屋台料理を提供しながら旅をしています。

ここに来たのは食材調達ですね』

お茶を飲み呑気におしゃべりをしていたら、隣にいたぴくとさんが口を開いた。

ぴ｢のんびりしてる暇はないよ…今夜泊まる宿をとってないんだ。｣

そういえばそうだった

村に辿り着いたばっかりで宿のチェックインすら済ませてないんだった。

ちょっとダメもとで宿に行くか

『アベルさん、アテネちゃん…この村に宿はありますか？』

Ab｢この村に宿屋はないよ？｣

スパッと言い放たれてその場に突っ伏してしまったよ

嘘だろじゃあ雪に囲まれた極寒の地で野宿？

無理無理無理死ぬ未来しか見えない

At｢アベルは言葉が足りなさ過ぎる

この村には宿屋がないの、だから旅人が来たら私達住民が家に泊めるのよ。

もちろん何かしらお手伝いをしてもらうけど｣

なるほどねそうやってこの村は支え合って生きてきたんだ。

優しい世界だね、今日から野菜生活始めるわ

『お手伝い…私に出来ることは料理位ですが』

Ab｢むしろ料理なんてあげられると思わなかったよ！

是非料理のお手伝いをしてください！｣

テーブルの向かい側からすごい迫ってきたなこのアホ毛

そうだな…作るものと言えば冬の特産品を使った料理か

『では今晩泊めてもらうお礼にお料理を振る舞いたいと思います。』