転生したらトカゲだったⅡ (ページ22)

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裏路地とかいう危険な匂いがぷんぷんする場所を通り、なんてことの無い木のドアを開けるオレンジっぽい茶髪の人間。

死｢ぺいんとさん…本当に僕達のアジトに連れて来ても大丈夫なんですか？｣

ぺ｢大丈夫！リューコは僕とロボロの恩人？恩竜だから！｣

正確には恩トカゲな

なんてくだらないことを考えながら中に入ると、意外と清潔感のある部屋だった。

ぺ｢とりあえず座って…死神くんはお茶を出して！｣

私とぴくとさんよりも先に椅子に座ろうとした死神さんの首根っこを素早く掴んでキッチンに向かわせたぺいんとさんの反射神経すごいな。

死｢ぺいんとさ〜ん…茶葉がもうありません…。｣

『…どうぞつまらないものですが』

そういえばとある動画シリーズではぺいんとさんと死神さんとあと2人を加えた4人組の怪盗団は貧乏設定だったな。

まさかそこまで反映されるとは思わなくってついアイテムボックスから茶葉と菓子折を差し出してしまった。

もちろん高級品のもので、推しのお友達だからというよく分からん理由で渡してしまったけど喜んでるみたいだしいっか。

『それで…ぺいんとさんは久しぶりだね』

ぺ｢その姿と口調だと初めましてって言っちゃいそうなんだけど。｣

仕方ないだろ

人型になると前世の私を引っ張って丁寧になってしまうんだから。

ならばかつての姿になってやるよ…ひとまずぴくとさんはスライムハウスという名のケースを持っていてくれ。

『…これなら文句ないか？』

椅子に飛び込むように跳ねて空中で姿を変えると、綺麗に着地を決める。

完璧だね

隣にいたぴくとさんも前に座ってた死神さんもあんぐりと口を開けてこちらを見ていた。

ぺ｢本当にリューコなんだ…あの日からずっと名前を頼りに探してきたけど、こうやってまた会える日が来るなんて思わなかったよ。｣

『それはこっちのセリフだ。

大体君が私を庇って背中に怪我したせいでここ10年は夢に出てくるからストレスなんだぞ。』

ベシベシとしっぽを叩くように振ればその苛立ちも伝わったようでシュンとして謝ってきた。

まあでも？あれがなかったら私は死んでたかもしれないし？

『いやその…そんな傷を作らせてすまなかった

ありがとうな、あの時助けてくれて』

とりあえず謝罪と感謝を伝えた。

だからそんな泣きそうな顔しないでくれ