転生したらトカゲだったⅡ (ページ11)

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小さなトカゲと言ってもこの世界のトカゲはとにかく大きいのが常識。

私にとっての小さなトカゲというのは指1本分程の大きさがイメージしやすい。

ということでチョロチョロと動きながら屋敷の中を物色している。

『(マルセルとかいう執事の隠し持ってる書類…これだな)』

とても大事な物のようで魔法の金庫に厳重に保管された物はこんな小さなトカゲに簡単に開けられてしまった。

数多の書類は全部アイテムボックスにしまってこの金庫の中にはその辺で拾った枯葉でも入れておくか。

たぬきやキツネに化けられるのでは無くトカゲに化けられてしまえ。

ケラケラと笑って部屋を出ようとしたその時、足音が聞こえた。

まずいと思い家具の影に隠れると、扉が開いてあの執事が入って来た。

マ｢まさかこんなタイミングで強い冒険者が来るなんてな。

せっかく私が育てたアオアシラをあんなに簡単に倒されるなんて…！｣

どうやら私が嫌いみたい。しかし良い証拠を手に入れたよ

屋敷内を物色する前にボイスレコーダーをネットでポチっておいて正解だった。

この辺で良いだろうと停止ボタンを静かに押してレコーダーをアイテムボックスにしまうと、マルセルが部屋を出るのを待つ。

…が、しかし部屋を出ようとしないなあいつ

『(そろそろ出ていけよ…そして仕事しろよ)』

執事って主の傍について生活のサポートをするんじゃあないの？

マルセル全然サボってるじゃん。

ほらタバコ吸いながら紅茶飲んでるよ

執事って本来タバコ吸っちゃあダメなのでは？

息を潜めて執事の様子を伺う事数分、ようやく動きが見えた。

｢マルセル様大変です!!

ピクトグラム様が姿を消しました！

あの冒険者共もいなくなりましたしどうしましょう…｣

なんで悪い方向に事が進むかね