どうも、ポケモン博士です。3 (ページ7)

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106話ページ7

リキオとその母が帰ってから、私は客室に残したお茶を片付けようとした。

『ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ…づがれだぁぁ』

〈お疲れ様です博士…！〉

膝を着いてバクバクとなる心臓を抑える私を労わるように背中を摩ってくれたのはスリーパー

あなたなんでも出来るわね…結婚する？

まあこの子メスなんだけどね

『ありがとうスリーパー…久しぶりにあんなにキッついお客の対応したわ。』

ポケモン達が心配になって立ち上がると中庭に向かった。

扉に手をかけドアノブを握るとちらりと後ろを向いた。

『あなたも中庭に行く？ラティアス』

数秒の沈黙が続いた後、パッと姿を表した赤い竜にするりと手を伸ばした。

よく部屋に隠れることが出来たな。この子は人間が嫌いで、特に怒鳴ったりする人間に恐怖を感じる。

だからこうやって私だけが彼女に触れて優しく撫でるのだ。

怖い人間…これをリキオのお母さんと重ねてしまったからあの時のサイコキネシスはとても大きな勇気を出したのだろう。

いつだってポケモンに罪は無いのだ

『中庭に行って水遊びをして、沢山遊んで疲れたら皆でご飯を食べるの…そんな日もあっていいよね？』

〈…うん〉

普段とは違う様子の彼女はとても甘えん坊

ツンデレは何処へ行ったのだろうなんて野暮な疑問はいらないわね

スリーパーとラティアスの手を引いて中庭に向かえば皆が出迎えてくれる。

そんな優しい世界があるのなら、そこで幸せに生きて欲しい。

それが私にとってのポケモンに対する願い

私は人間としてその責任を果たすの、例えエゴと言われても綺麗事に文句を言うなと反応してやろう。

私ポケモン博士だからそれなりに語彙力あるもんね

『さてと…明日からがんばりますかね』