どうも、ポケモン博士です。3 (ページ5)

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104話ページ5

先程からめちゃくちゃな教育論を聞いてやったんだからこちらの話もしっかりと聞けよ。

ただでさえこちらはコミュ障なんだから

『確かに知識は人を救う、本やインターネットでも簡単に得ることの出来るコスパの良いものこそが知識

でも、あなたはリキオ君に知識を叩き込むだけであってリキオ君の心に意識を向けたことがないでしょう？

人間とは複雑、それは子供も大人も関係ない

複雑な心を持つ人間と付き合うのは相当難しいんですよ。

あなた、息子の目を見て話したことがないでしょう？』

私からの発言に、お母様は目を丸くした。

どうやら一部心当たりがあるようだ

私の母はとても寛容な人だった

どんなに私が破天荒なポケモン廃人であっても普通の母親として接して私を娘にしてくれた。

母の前ならどんなに破天荒な小娘でもすぐに大人しくなって普通の娘になれた。

そこに心の束縛とかは決してない

『初めて見ましたよ、子供の将来を勝手に決めつけて更には子供の成長にも気付かずに一緒に喜んであげない馬鹿な親。』

｢あなた…人に向けた態度じゃ…！｣

怒りに身を任せて立ち上がろうとする人間は動きを封じ込めてしまいましょう。

私の指示なしにサイコキネシスを発動させて動きをとめたのは、姿を消して様子を見ていた赤い竜

今もまだ姿は見えないけどその辺にいるのだろう。

これは好都合

『今日のリキオ君は凄かったですよ

初めてポケモンジムでバッジを手に入れたんですから、ポケモンと一緒に壁を乗り越えた凄い子だ。』

親は褒めてくれない、そりゃあ彼も家に帰るのを嫌がるわけだ。

強要することしか教えなかった居心地の悪い空間こそ彼にとっての毒

『子供を物として扱うのならあなたに親を名乗る資格は無い。

あなたの手で息子の心を壊すおつもりですか？』

｢……っ!!｣

初めてこんなに強気になったと思う

ポケモンバトルは本能のままに、そして人と接する時は誰よりも奥手になって行動する。

凸凹な私が1人の子供のためにこんなに必死になるなんて…いや、違うな

『私こそ大事な“弟子”の成長を妨げるようなことは許せない。』

｢なっ…！リキオは私の息子よ！｣

埒が明かない

こんな時になんて言えばこの人は納得してくれるのか分からない

バンッ!!

部屋の扉が勢いよく開いて影が飛んできた

それは証

彼と共にいたいと願う純粋な獣たちによる抵抗だった。

｢ニドリーノ…タッツー……ガバイト…！｣